歯医者に行ってきました。そして妙な体験をしてきました。
名前を呼ばれて診察台に座ると、衛生士さんとの軽い対話があります。「何か、お変わりはありませんでしたか?」「はい、大丈夫です」。ここまではいつもの流れ。
けれど今回は、「具合は悪くないですか?」という問いが追加でありました。
風邪と言ったが最後
その質問の意図がわからず、どう答えたものかと思いながら、私は「あの~、具合は悪くないのですが、軽い風邪のようなものにかかっていて……あ、でもそんな重たいものではなく、一年間ずっとこんな感じで」
風邪というか……風邪というのは大げさすぎたかな……と考え込んでいると、衛生士さんが「まあちょっと体調がいまいちという感じですか?」と言ってくれ、「あ、そうですそうです」とうなずき、その場は終了……したはずだったのですが。
熱を測る
衛生士さんが後ろの棚から何やら持ってきて、「ちょっと体温を測らせてくださいね」と耳で測るタイプの体温計を持って言うではありませんか!
「エッ!」と思いながらも了承し、耳で体温を測ってもらいます。すると衛生士さん、何度か測り直し、「37度くらいあるんですよね。水銀の体温計の方が正確なのでそっちでもう一度測ってもらえますか?」と水銀体温計を私に手渡します。
エエーッ!と驚きながらも、言われたとおりに体温計を脇の下に挟みます。家を出る前に計ったときは、36.7度だったのです。水銀体温計で測れば、きっとそのくらいの数値がでるはず……と、五分待ちました。
タイマーが鳴り、今度は歯科医がやって来ました。「こんにちは~。はい、じゃあ体温計を見せてください」
体温計を渡すと……「えっ。こんなにあるの?37.4度」。
言われた私がデェェェ~~?です。どうしてそんなに高く出るの? 「緊張で心拍数が上がって体温も高くなっているのかもしれないね」と歯科医師。そんなものなのかなと思っていたら……。
「ちょっと、血液中の酸素濃度と心拍数を測ってみますね」と、大仰なモニターつきの機械を持ってくるではありませんか! 何それ! ちょっと待ってよ!
「なんだかおおごとになっちゃって……」と言うと、歯科医師は「全然普通の治療ですよ~」とあっけらかんとしています。(本当に普通なの?)
コードにつながったクリップのようなもので人差し指の先を挟むと、モニターに心拍数と酸素濃度が映し出されました。「あ~やっぱり心拍数が高いね~。じゃあこれで体調をチェックしながら麻酔を打っていきますからね~」
……と、そのまま治療に入っていったのでした……。
えらい事態になった
結局、数値に異常が起きなかったために装置は途中で外されましたが、いや、ちょっと風邪でと言ったことがえらい事態に発展してしまいました。
歯医者で熱を測ったりとか、あるんですね! 内科に行っている気分でした。
しかし、もし高熱が出ていてフラフラだったら、歯科医師の判断で治療がその場で中止ということもあるのでしょうかね?
そんなことになったらどうしようと、体温を測っている間は内心ヒヤヒヤでした。苦労してここまでやって来たのに~! と。
結果としては無事に治療が受けられて良かったです。でも考えてしまいます。体調のことを聞かれたとき、どう表現するべきなのか……。
きっと「風邪」という言い方がやっぱり重症な印象を与えたのかもしれません。「少し疲れている。夏バテぎみ」くらいに言っておけば良かったかな?
今度、もし同じようなことを言わなければいけないことがあったら、ちょっと表現を変えてみます。