浪人時代、勉強していたら、玉ねぎにしみたように急に目が痛くなって涙がぼろぼろ。以来、一日に2~3回ほど、「目の痛み+涙ぼろぼろ症状」が出るようになりました。
けれど涙を拭えばじきに治まるため、さほど気にもせずに暮らしていたのですが……。
目が覚める前から痛い!
症状が急に悪化してきたのは二週間ほど前。それまでは、目が痛くなるのは日中だったのですが、起床時に目が痛むようになったのです。
目が覚める前から目が痛いのです。目がゴロゴロして、痛くて、眠りから意識が戻ってしまいます。
痛みで開けられないまぶたを指でわずかにこじ開けて、涙液タイプの目薬(一回使い切り)をさし、なんとか再び眠りへ……けれど目覚めれば充血で目は真っ赤。といった日々を数日過ごし、さすがに耐えきれず眼科に行きました。
検査の結果、出された診断はドライアイ。二種類の目薬(ヒアレイン、ジクアス)をもらって帰ってきました。
↑(容器の形がまったく同じなため、目をつぶっていても感触でわかるように片方のキャップにバンドエイドを巻いてあります。)
これをさして、症状は改善されました。これで、この目薬さえさし続ければ、なんとか目の平穏を保って生きていける……。
けれどそう思ったとき、気が重たくなりました。この目薬をもらうためにはわざわざ眼科にまで出向かなければいけないのです。そしてそのたびに、診察料、処方箋料がかかります。
ひまし油点眼
もっと手軽にどうにかできないのか! とインターネットで情報を探した結果、目にとまったのがひまし油を点眼するという方法。
ひまし油とは、wikipedia「ひまし油」によると、唐胡麻(トウゴマ)の種子から採れる植物油で、医薬としては伝統的に下剤として用いられているものなのだそう。
げ……下剤? そんなものを目にさして大丈夫なのだろうかと不安になっているところに、(トウゴマの)『種にはリシン(ricin)という毒タンパク質がある。』『使用の際は十分な注意が必要である。』(wikipedia「トウゴマ」より)との一文を見つけ、ますます不安に。
しかし医薬品情報21によれば『リシンは(略)脂溶性でないため、ヒマシ油中には存在せず、絞り滓の中に含まれる。 』とのこと。
横浜市衛生研究所「リシン毒素について」にも、上記を裏付けるような(ひまし油生産の)『処理で生じるクズの重量で5%がリシン( ricin )です』という記述があり、ひまし油そのものに毒性は移行していないと考えても良さそうかな?……と思えました。
挑戦
それでもやはりなんとなく抵抗があったのですが、飯田橋眼科クリニックの、『ドライアイ外来では(略)ひまし油点眼の処方(略)も行っております』(*1)という記述を見て、眼科で処方されているくらいなんだからきっと大丈夫なんだろう(多分……)と勇気を出して買ってみたのがこちら。↓
↑点眼容器(5ml) 5本セットも買いました。
ひまし油を点眼容器に移して……。(もったりとした重たい油です)↓
完成。↓
寝る前に点眼
これを寝る前に点眼してみることにしました。
ひまし油の入った点眼容器を目の上にかざします。あ……怖い……どうしよう大丈夫かな、でもひまし油点眼でドライアイが楽になったという声がけっこうあったし、眼科でも処方されてるんだし……。
一度やってみないことには何とも言えない。虎穴に入らずんば虎児を得ず~エ~~イ!
ためらったあげくに、ひまし油を目に垂らしました。入ったか入っていないかほとんどわからないくらいの無刺激感。視界がぼやけたことで「あ、入ったんだな」と確認できました。
視界のぼやけも、1分ほどでなくなりました。まったく、痛くもかゆくもありません。まぶたにあふれた余分なひまし油をティッシュで拭って、私はそのまま目を閉じ眠りに就きました。
変化
そして翌朝……。目が……目が痛くな~~い! あれだけ毎朝ゴロゴロしていたのに、痛みで目覚めることもなく、普通に目が開けられて、充血もありません。
そしてそれから一日中、目の痛み+涙ぼろぼろ症状が出なかったのです!
うん……噂通り、ひまし油、なかなかいいかも! 潤ってる!
まだ使い始めて5日ほどなので、もっと長期にわたって使用し効果を見極める必要がありますが、今のところ好感触です。
マクロビオティックにおける目薬
マクロビオティック(食養療法)では、目の病にはごま油が効くとされています(『寝る時に純良胡麻油を点眼すると容易に治療することができる』桜沢如一著「新食養療法」p.166)。
ですからごま油の点眼も考えたのですが、昔はオーサワジャパンなどで取り扱っていたらしい点眼用ごま油が今は売っておらず、料理に使うごま油を目に使って良いものか量りかねたので、とりあえずひまし油で様子を見ようと思っています。
ひまし油は、とてもねっとりした油なので、目の保護には良さそうだと感じます。また、その成分の約90パーセントを占める「リシノール酸」には『鎮痛剤や抗炎症剤としての効果』(wikipedia「リシノール酸」より)があるのだそうで、そのような薬効にも期待したいところです。
↑開封後四ヶ月をめどに使い切るようにとのことなので、点眼用に買うならこの最小サイズ(25ml)がおすすめ。
↑点眼容器もあると便利です。眼科でもらう目薬の容器と同じようなサイズで、使いやすいです。
追記:点眼容器に関する注意
2022年追記:点眼容器はずっと上記のものを使ってきたのですが、2021年11月に購入したものがやけに本体が固く、ひまし油を上手く押し出せません。
中栓も最後まで押し込めず浮いた状態になるし、点眼容器として利用するのは厳しいレベル。同時期以降に購入した人たちからも同様のレビューが寄せられているので、何か仕様変更があったのかもしれません。
そこで、5mlではなく、10mlの容器を購入してみたところ、こちらは本体もやわらかく、中栓もキチッとはまって使いやすかったです。↓
↑点眼容器 10ml×5本セット。(410円)
↑こちらは押しやすいです。値段も5本で410円と、そう高くないので、これから点眼容器を購入される方にはこの10mlの方をお勧めします。↓
追記:涙液タイプ目薬と併用
あれから十日ほど試行錯誤を続け、目がとても潤う! やり方に行き着いたので取り急ぎご報告します。
それは、ソフトサンティア(涙液タイプ、防腐剤無添加目薬)のあとに「ひまし油」をさすという方法。
↑ソフトサンティアは一箱四本入りで600円程度(一本5mlで約150円)と、価格もお手頃。
このソフトサンティアを、就寝前に両目にさし、目を閉じ一分待ちます。その後ひまし油を点眼。そのまま寝ます。化粧水のあとにクリーム(油分)でフタをするイメージです。
これで、翌日、目がかなり楽になります。ドライアイ悪化時に苦しめられた起床時の目の痛みも、もちろんありません!
併用が良い感じ
ひまし油だけでもだいぶ目の乾燥を防げたのですが、ソフトサンティアも併用することでより潤い度が増す感じです。
追記2:ひまし油点眼・その後
2018年追記:2011年に始めた、上記「ひまし油+ソフトサンティア点眼」。
毎晩、寝る前に点眼していたのですが、一年半くらい経過したある日、ひまし油を点したあとに余分がいつものようにまぶたにあふれ、それをティッシュで拭う(こする)力が強すぎたのか、まぶた(睫毛の生え際)の皮膚が傷つき、そこから雑菌が入ったようでまぶたが赤くかゆくなってしまったのです。
それでもひまし油点眼を続けたかったのですが、ひまし油を点すとまぶたがなかなか治らないので、仕方なくまぶたの腫れが引くまでひまし油点眼はお休みすることにしました。
けれどひまし油を止めてソフトサンティアのみにしてみても、なんとドライアイの症状は出なかったのです。
一年半の点眼実践で目の状態が変化したのかもしれません。
それをきっかけに「ひまし油点眼」は卒業し、2018年現在は、就寝直前と起床直後にソフトサンティアのみ点眼しています。
(ちなみに、私と同時期にひまし油点眼を始めた母は現在もひまし油点眼を続けており、ひまし油を点さないと目の調子が良くないと言っています。)