↑2004年にホームベーカリーを買って以来、平均して月に1~2度は食パンを焼いてきたのですが、なんとな~く、パンって、上手く焼ける時季とそうでない時季がある気がしていました。
大体、寒い時季は上手く焼けるんですよね。11月から3月くらいまで。
それが、ちょっと暖かくなってくると、なぜかパンがパサパサになって、発酵がうまくいっていないのか酸っぱさも感じるようなできあがりになる。
年中美味しく焼きたい
毎年この傾向を感じてきて、でもまあこんなものなのかなと諦めていたのですが、昨年の四月、それまで(三月まで)とても美味しく焼き上がっていた食パンが急にパサパサ&酸っぱい焼き上がりになったのを感じて、なんで?? と、初めて強く思ったんですよね。
どうして、季節によって焼き上がりに違いが出てくるんだろう。
一年中、安定して美味しく焼くコツって無いのかな?
そこで一念発起!!
ホームベーカリーで食パンを常に美味しく焼き上げるコツを探して、食パンを焼くたびに様々に条件を変え、実験を繰り返しました。
そして、たどりついた四つのコツについてこれからお話しします!
前提条件
まず、前提条件は以下の通り。
使用するのはパナソニックのホームベーカリー
「食パンコース」で焼き色は「淡い」
ドライイーストは「サフイースト(赤)」
強力粉は道産(国産)小麦100%のもの
砂糖として粗糖(古式原糖)使用
スキムミルクは不使用(パン用に常備しても使い切れないため)
基本にしたレシピは、ホームベーカリーの説明書に載っていたものです。↓
・強力粉…250g
・バター10g
・砂糖…大スプーン2(約17g)
・スキムミルク…大スプーン1(約6g)
・塩…小スプーン1(約5g)
・水…180ml(室温25℃以上のときは約5度の冷水170ml)
・ドライイースト…小スプーン1(約2.8g)
(※「大スプーン」「小スプーン」というのは、ホームベーカリーに付属の計量スプーンです)
コツ1:水の量を減らす
上記を前提条件として、食パンを上手く焼くコツその1は水の量を減らすこと。
具体的には、説明書に「180ml(or170ml)」とあるところを、「150ml」(強力粉の重さに対して60%)にします。
こうすることで、水っぽいダンゴ感がなくなり、フワフワ感が増します。
コツ2:常に冷水を使う
コツその2は、室温が25度未満でも常に約5℃の冷水を使うということ。
冷蔵庫で冷やすだけでは5℃にならないので、冷水に、さらに小さめの氷を一個入れると良いです。
↑水と氷を合わせて150ml(150g)になるようにします。(氷が大きすぎると材料を練るときに水不足でうまく「パン羽根」が回転しなくなるので、30gほどの小さな氷を入れるようにします。)
氷を入れると、ホームベーカリーが動作を始めたときに中で氷が容器内部にぶつかる「カンカンカン!」という音がして「大丈夫かな……」と心配になりますが、回転するパン羽根付近は摩擦熱でけっこう高温になるようで、氷もわりとすぐに溶けてしまいます。
冷水を使うことで生地温度が上がりすぎず、過発酵が防げて、パンに酸味が出にくくなります。
補足:大きい氷を使う場合の注意点
材料と一緒に入れる氷が大きめである場合、「こね」動作中に氷がパン羽根に弾かれて内容器から飛び出し、外側(ヒーター部分)に落ちてしまうことがあります。
滅多にないことではありますが、心配なときは、氷があらかた溶けるまで内容器にラップを軽くかけて飛び出しをガードすると良いです。↓
↑こんな感じ。ただしこのラップは、練り開始から15分以内(ドライイーストが自動投入される前)に取り除くようにしてください。
コツ3:砂糖とバターの量を増やす
基本のレシピ通りでも、その日のうちに食べる分には普通に美味しい食パンにはなるのですが、もっと美味しく、翌日まで美味しい食パンにしようと思ったら(劣化を防ぎたかったら)砂糖とバターを増やした方が良いです。
それでも、健康のためには、できるだけ砂糖とバターは少なめの方が良い。
そのような理念の元、健康と美味しさの妥協点として私が採用した分量は
砂糖(粗糖)…30g
バター…12.5g
です。
強力粉(250g)に対して、砂糖が12%、バターが5%という割合。
砂糖とバターを増やすと、とにかく焼いたときの香りが良い! 翌日までしっとり感を保ちます。
コツ4:水は材料の最後に入れる
そして、最後のコツ4は、パン容器に材料を入れるとき、水は最後にするということ。
……これは、ホームベーカリーの説明書にもパン作りの手順として書いてあることで、目新しいコツではないかもしれません。
けれど!! 私はこの「水を最後に入れる」という基本の指示を無視して、水を途中で入れてしまうことが多かったです。
最後には材料が全部混ざるんだから、水をどのタイミングで入れても同じだろうと。
しかし!! あれこれ実験して、どうも納得のいく焼き上がりにならないなあと思っていたときにこの「水を最後に入れる」ことをなんとなく実践してみたところ、急に上手く焼けて、これが実はすごいコツだった!!ということがわかりました。
理屈はよくわからないのですが、水を最後に入れる方が、材料がうまく混ざるようです。
↑材料の最後に、水を回し入れたところ。
最終レシピ
以上を踏まえて、私が現在使っているのが以下のレシピです(説明書記載のレシピに変更を加えたものは強調表示してあります)。↓
強力粉…250g
バター…12.5g(or13g)
砂糖…30g
塩…小スプーン1(約5g:正確には4.5gくらい)
氷水…150ml(氷30g+水120g)
ドライイースト…小スプーン1(約2.8g)
↑これらの材料をパンケースにセット(水は最後に入れる!!)して、「食パンコース」で焼けば、フワフワで、イーストの良い香りがする食パンが完成します!
↑夏でも美味しくパンが焼けるようになったので、ホームベーカリーの年間稼働回数が増えました。
ホームベーカリーで食パンが上手く焼けない方の参考になる部分があれば嬉しいです!
追記:さらに三つのコツ
2019年追記:その後、さらに模索を続けて、今回の「四つのコツ」に引き続き、応用編となる「三つのコツ」を新たにまとめましたのでよろしければご覧ください!↓