今年の始め、常温管理していたぬか床を10日間かき混ぜずにいたことでアンモニア臭が発生し、処分を考えたものの、なんとか復活させることに成功しました。↓
↑この事件以来、ぬか床のかき混ぜを少しさぼっても大丈夫なように、管理場所を冷蔵庫に移しました。
冷蔵庫管理は楽
冷蔵庫に入れると、常温で管理するよりもぬか床の熟成や野菜の漬かり具合が遅くなりますが、手入れの面に関して言えばやはり楽。
頻繁に混ぜなくても、異変が起きにくいです。
冷蔵庫の場所は取るけれど、冷蔵庫管理は楽だわ~。これならちょっとくらい放っておいても大丈夫だよね。
……なんて油断が生じたのが運の尽き。
冷蔵庫に移したことに安心して、かき混ぜることの億劫(おっくう)さも手伝い、ぬか床の手入れが再び間遠(まどお)になっていきます。
そしてついに、まったく手をつけなくなってしまった。
その期間、約二ヶ月……。
カビ
二ヶ月も経つと、さすがに、フタをされたままいつも冷蔵庫にあるぬか床が気になってきます。
ちょっと手入れを怠りすぎたかな……。
大丈夫かな、匂い、ヤバいかな……。
と、おそるおそるフタを開けてみたところ……。↓
↑えっ。……うわ、うわうわ、なんだこれーーっ!!
カビ、カビだよ!! うわーーっ!!
↑ざっと確認できるだけでも四カ所(上の方にある黒いものは昆布)。
↑白カビ……。
↑青カビ……。
……いやあ~、ぬか床に発生しうるすべてのトラブルを経験する勢いだよね!!
しかしこのぬか床……どうしよう?
カビが生えても使えるのか
普通、カビが生えた食品なんてのは丸ごと廃棄するもの。
けれど母に聞くと、昔、正月の鏡餅にカビが生えたときは、その部分を削って食べたといいます。
取り除ければイケるのか? それともダメなのか?
……なんとか生かしたい! という思いで色々ネット上を調べ、見つけた希望の光がこちら。↓
赤や青や黒いカビが出たときは、まわり(1cm程度)のぬか床ごと取り除いて、ぬかと塩を足します。(引用:手づくりぬか漬け カビが生えたときには?)
↑カビを取り除いて「足しぬか」をすればイケるとの情報。よし、これにすがるしかない!!
カビ除去&足しぬか
↑早速、カビ部分を深めに除去!
↑よく混ぜて、「足しぬか」(生ぬか100g+塩7g)をして、さらに混ぜる!
↑完了。
カビ除去直後はかすかな「アンモニア臭」と若干の「かつお節臭」があったのですが(「かつお節臭」って初めてです)、その後、十日間ほど毎日かき混ぜていたら、正常な「醤油臭」に戻りました。
お腹を壊さないか?
ぬか床が落ち着いてから、私がすぐにでも確かめたかったのは、このぬか床に野菜を漬けて大丈夫なのかということ。
一度カビたぬか床。取り除いたのだから大丈夫だとは思うけれど、このぬか床で作ったぬか漬けを食べたらお腹を壊すとか、そういうことないよね??
そこを確認したかったのですが、漬けて食べてみて、もし腹痛が出たりしたらどうしよう。
お腹が痛いのもイヤだし、腹痛に耐える間の時間が無駄になるのもイヤだ。
そんなためらいが生じ、毎日ぬか床をかき混ぜるだけかき混ぜながらもずっと何も漬けられなかったのですが、一ヶ月も経過した頃、恐怖感が薄れ、気持ちが前向きになってきました。
野菜を漬けたあと、野菜の表面についたぬかは洗い流すんだから、もしぬか床に問題があったとしても漬けた野菜にまではさほど影響しないんじゃないか?
虎穴に入らずんば虎児を得ず。一度やってみないことには始まらない。
少し食べてみて、お腹が痛くなったらすぐ捨てればいい。
カブを漬けてみる
↑ということでカブを漬けてみることに。
↑三日後、取り出してぬかを洗い流し、薄く切って盛りつけました。
……うわ~、なんか緊張するなあ。と思いながらおそるおそる食べてみたところ……。
あ、意外と美味しい。
ちゃんと、美味しいカブのぬか漬けになっています。
一口食べたあと、しばらくお腹の様子を見ていましたが、痛くなることもなく。
結局、小皿に盛ったぬか漬けをすべて食べましたが、健康に異変は生じませんでした。
きゅうりもいけた
↑その後、きゅうりも漬けてみました。
こちら、冷蔵庫管理のせいか、24時間おいてもあまり漬からず浅漬け風になってしまったのですが、ほどよい塩気で美味しかったです。
今後
カビが生えてしまって、いよいよもうダメかとも思ったのですが、なんとか持ち直してくれて、本当にぬか床って復活するよねえ……と、乳酸菌の神秘に感心しています。
カブ、きゅうりと、二種類の野菜を漬けて食べてみて、お腹の強くない私でも腹痛などは起こさなかったことには安心しました。
これから「ぬか床ベストシーズン」(夏)です。せっかくぬか床を復活させたことですし、ナスのぬか漬けなんか作りたいなと思っています。
……それにしてもぬか床って色々ありますね!!
今後、どれだけ維持していけるのか、自分でもわかりませんが、限界までは頑張ってみようと思っています。