↑毎日七時間以上の酷使にも耐え、しっかりとした形状を保ってきてくれていたのですが、さすがに昨年あたりからちょっと様子がおかしくなってきました。
↑パッと見はそこまで問題ないのですが……。
↑このように、座面が、向かって左側に大きく傾いてきてしまったのです。
母の体に変調~座椅子の新規購入を決定
↑座面が傾いてからも、低い方にバスタオルを折りたたんだものや座布団を重ねて高さを出し、誤魔化し誤魔化し使ってきたのですが、そうこうしているうちに、母が背中の痛みを訴えるようになりました。
肩や首も痛いとのこと。原因は、どう考えてもこの傾いた座椅子でした。
低い方に高さを出して、なるべく平らな座面に近づけようとしても、その状態でいざ座ってみると安定感がなくグラグラで、どうしても体に負担がかかってしまいます。
使える間は使おうと、粘りに粘ってきたけれど、さすがにもう限界だ!!
ということで、六年ぶりに!! 座椅子を新規購入することにしました。
座椅子選び
さて。では、どんな座椅子を買おうか?
今まで使ってきた座椅子も、座面が傾くまでの四年間ほどは快適に使えていて悪くない品だったのでまた同じものを買っても良かったのですが、残念ながらメーカー終売となり現在は入手不能。
また新規に選び直す必要が生じ、似たような座椅子の中から良いものがないか調べ始めたときに、ふと、思い出したものがありました。
エクスジェル
それが、2015年に購入した、エクスジェル 風呂・シャワー椅子用クッション。↓
↑こちら、風呂場の椅子に敷いて使うもので、中身は「エクスジェル」という体圧分散効果の高いジェル(合成ゴム)。
製品の厚さはたったの2㎝ながら、その衝撃吸収力は高く、それまで風呂椅子に長時間座ることで発生していた母のお尻の骨の痛みが、これを敷くことで完全に楽になって、私もつられて使い始めたら快適で手放せなくなり、「このクッションだけは本当にすごいよね。良い品だと皆に勧められるよね」と未だに母と感心し合ってしまうお役立ちアイテム(レビュー記事はこちら)。
このクッションが仕込まれた座椅子なんてものがもしあったら、座り心地が良さそうだな。エクスジェルの座椅子って発売されてないのかな……。
と、ダメ元で調べてみたところ……。
エクスジェルの座椅子(ハグ床座)発見
なんとっ!! あったのです!! エクスジェルの座椅子!! その名も「ハグ床座(ゆかざ)」!!
どうやら、座面の奥(お尻をのせる部分)にエクスジェルが仕込んであるらしく、しかも、腰を安定させる「骨盤サポート構造」というのが施されているそうで、お尻にも腰にも良さそう。
信頼の日本製(MADE IN JAPAN)だし!!
これ、いいんじゃない??
高い
と、にわかに気持ちが盛り上がったのですが、問題になったのはその値段!!
なんとこの「ハグ床座」、税込み42900円もするのです!!
座椅子といえば、1万円未満くらいのものもけっこうあり、高くてもせいぜい2万円程度という認識でしたが、それが一気に四万円超え??
いやーー、高い。
良さそうだけど、高い。実際に使ってみて、あまり気に入らなかった場合、痛すぎる。
もっと安価で良さそうな座椅子ってないのかな?
そう思って色々と他を当たりましたが、今度は逆に「安物買いの銭失い」になった場合のことが心配になってきます。
エクスジェルへの信頼
母が、一日のうち、起きている時間のほとんどを座って過ごす椅子。
体の負担を考えれば、なるべく高品質のものが良い。
「ハグ床座」は、高いけれど、その分の価値はありそうだ。
なんせ、あの、とっても気に入って使っている「エクスジェル風呂椅子クッション」を開発した会社(株式会社 加地)の商品だもの。
風呂椅子クッションがあれだけ良いんだから、この座椅子も良いに違いない。
もし今買わないとしても、きっといつまでも気になって、買って試したくなるときが来るだろう。
だったら今、買ってみてもいいんじゃないか??
思い切って購入
というわけで!!↓
↑思い切って買ってみたーー!! 「ハグ床座」!!
↑段ボールを開けると、座椅子と保証書。
↑保証書にはシリアルナンバー(数字6桁)がついていて、高級感!
↑緩衝材の箱を取り除き……。
↑座椅子を引きずり出した!! ホホー!! このビニールを取り去れば、ついに「ハグ床座」とご対面だーー!!
そして……。
ハグ床座との対面
↑キターーー!! 「ハグ床座」!!
想像していたよりもコンパクトでスリムな見た目です。
サイズ
↑サイズをメジャーで大まかに測ってみたところ、こんな感じ。
生地
↑座椅子本体はエレガントなベージュのツートンカラーですが、薄茶の部分はしっとりしたスエード調の生地、焦げ茶の部分は滑らかな、ジャージっぽい生地になっています。
↑座椅子の後ろも、前面の焦げ茶部分と同じ生地で全体的に覆われています。
↑座椅子の裏面には厚手のフエルトっぽい素材が貼ってあり、フローリングの上でするすると動かしやすくなっています。
前ずれしにくい
↑座面は、後方(お尻)に向かってやや低くなっており、座ったときに前ずれしにくくなっています。
無段階リクライニング
そして。これが、「ハグ床座」における大きな特長の一つなのですが、なんとこの「ハグ床座」、背もたれのリクライニングが無段階で調整できるのです!!↓
↑こうして、180度倒した状態から……。
↑このように、直角になるまで。
(画像出典:取扱説明書)↑スーーーッと動き、好きな角度で背もたれを固定することができるのです!!
私が今まで使ってきた座椅子は、3段階とか、14段階とかのギアつきで、ある程度の角度調整しかできず、それが当たり前と思って特に不自由も感じていなかったのですが、この「リクライニング無段階調整が可能」というのには本当に驚かされました。座椅子も、高級品になるとそんなことができるんですね!!
ヘッドレストリクライニング
↑また、この「ハグ床座」では、背もたれのリクライニングだけでなく、「ヘッドレストリクライニング」というのもできます。
↑こんな風に。こちらも。この90度首を折ったような状態になるまで無段階リクライニングが可能。
(画像出典:取扱説明書)↑「背もたれリクライニング」と「ヘッドレストリクライニング」を組み合わせることで、このように、好みの姿勢で座ることができるとのこと。それは画期的!!
座ってみる~体が楽
そして肝心の座り心地……。
一体、どんな感じなの??
ドキドキしながら座ってみると……。
おっ……?? これは……。これは、なんだか、体がすごく楽!!
「座った」という感じがしないというか、フワッとしていて、なおかつ体にフィットしていて、違和感が無い。
背もたれが高いので、頭を預けられるのもリラックスできて良いです。
これはずーっと座っていられる。
立ち上がるのが億劫になります。
腰のサポート感が半端ない
↑座ってみて、特にすごいと感じるのがこの腰(骨盤)部分。
↑腰部分を上から見ると、こんな風にグッとカーブを描いていて、ここに腰(骨盤)がハマり、姿勢が安定します。
メーカーによると、
姿勢の変化や動きに対応するために、腰部を包み込むようなサポート構造を採用。(引用:産経ニュース)
とのことで、ここが、本当に、腰にキュッとフィットして支えてくれて、「ハグ床座」独自の座り心地を生み出しています。
腰のサイズに注意
ただ、この骨盤サポート機構、フィット感が高いだけに骨盤回りがあまり太すぎるときつく感じる恐れがあります。
腰部の素材は固めのウレタンフォームのようなもので、細い人から太めの人まである程度カバーできると思うのですが、どちらかというとあまり太くない人向きで、たとえば力士ぐらい腰回りのサイズがある人はこの椅子の骨盤サポート部分に腰がハマらないと思います。
では、どのくらいの腰サイズであれば快適に座れるのか??
腰の適正サイズ
ということで、色々と実験してみたところ、個人的には以下の結果となりました。↓
測る位置
↑この、測る位置の指定が難しいところなのですが、体前面の両側に斜めに浮き出た骨が骨盤で、骨盤の一番上から4㎝ほど下のあたりをメジャーで測ります。(イメージとしては、骨盤の高さのちょうど真ん中あたり)
その際、横線の入ったジャージを着用して、線から線まで(骨盤周りの後ろ半分)を測るようにしてください。お尻の上部(尾てい骨よりも4㎝くらい上)を通るラインになります。
真冬の最強着ぶくれサイズ
ちなみに、この「52㎝」というのは、私が、真冬に最強に重ね着して着ぶくれたときに、服の上から測った骨盤周りサイズです。
室内で、肌着も合わせると19枚の重ね着をして北海道の真冬を乗り越えるわけですが、このゴロンゴロンの着ぶくれ姿だと、さすがに、「ハグ床座」に座ったとき、腰がちょっときつい感じがしました(座って少し経てば慣れてくる程度ではあります)。
サイズ感の参考に
こういうサイズ感というのは個人によって感じ方が様々ですし、骨格や測る場所のちょっとした違いによって数値に変化も出てくるので、一概に「○○㎝までなら大丈夫」などとは言えないのですが、「ハグ床座」においてはこの骨盤周りのサイズが非常に重要なため、購入を検討なさっている方の一助になればと思い、私なりの結論を出しました。
あくまでも参考程度に、活用していただければ幸いです。
(なお、骨盤周りが細い方に関しては、かなり細くても問題なく座れると思います。)
母の体の痛みが取れる
そして。
座面が傾いた座椅子に座っていたために背中や首、肩に痛みの出てきていた母でしたが、この「ハグ床座」に切り替えてすぐ、体の痛みがすべてなくなったと大喜び。
「背中のカーブに椅子がピタッとフィットしていて気持ちがいい。腰がぐっと支えられている感じで楽。
座っているだけで疲れが取れる。
今まで椅子が傾いてたので常に肩こりがひどくて、背中も曲がりそうで怖かったけど、肩も背中も痛くなくなって嬉しい。」
と、大絶賛。
「背もたれリクライニング」と「ヘッドレストリクライニング」を細かく調整し、自分好みの角度にして、テレビを見たり、ノートパソコンでのインターネットを長時間楽しんでいます。
リラックス姿勢からピシッとした姿勢まで
4万円超えという超高級座椅子「ハグ床座」。
こんなにお金を出して、失敗したらとんでもないな……と思っていましたが、結果的には買って正解だった!! ホッとしました。
ゆったりとリラックスした姿勢から、ピシッとした仕事向きの姿勢まで、リクライニングのカスタマイズによって実現可能なので、使用用途の広い、実用的な座椅子だと思います。
↑この、座骨下に仕込まれたエクスジェルのおかげで、長時間座ってもお尻が痛くならないし!!
これからも、長く、この「ハグ床座」には母の快適居間ライフを支えてもらいたいと思います!
追記:新モデル発売
上記「ハグ床座」、2020年の3月に購入したのですが、その後わりとすぐに売られなくなり、どうしたのかと思っていたらまさかの生産終了。
やっと良い座椅子を見つけたと思ったのに、今後、また新たに座椅子が欲しくなったときは何を買えば良いのだろう??
と不安に思っていたのですが、なんと!!!
2021年2月22日に、ハグ床座の新モデル「ハグ床座LX」が発売になっていましたーー!!↓
旧ハグ床座との違い
1.エクスジェルが増える
「旧ハグ床座」との違いとして一番に挙げられるのは、エクスジェルが仕込まれている部分が増えたということ。
「旧ハグ床座」では一箇所(座骨部分:お尻の下)にしかエクスジェルがありませんでしたが、「新ハグ床座」では↓
座骨部分(お尻の下)
骨盤部分(左右に二箇所)
仙骨部分(背骨の一番下)
↑の、合計四箇所にエクスジェルが仕込まれる豪華仕様となっています。
2.背もたれリクライニングはレバーハンドルで
また、背もたれのリクライニング時、「旧ハグ床座」では一度椅子を降りて角度を調整する必要がありましたが、「新ハグ床座」では、手元のレバーハンドルで調整が可能になっています。↓
↑これは便利!
(ヘッドレストのリクライニングは旧製品と同様の角度調整方法になります。↓)
3.生地は「ウルトラスエード」
↑「新ハグ床座」では、椅子前面の生地に「ウルトラスエード」という東レ株式会社製の上質な人工皮革が用いられています(椅子裏面はポリエステル100%)。
(「旧ハグ床座」は、椅子の前面・裏面ともにポリエステル100%)
4.座面がやや高くなる
↑サイズ感は旧ハグ床座とほぼ同じで、
旧ハグ床座…W520×D600×H730(mm)(重量:約6.6kg)
新ハグ床座…W515×D600×H735(mm)(重量:約7.4kg)
となっていますが、座面の高さが、「旧ハグ床座」は約9㎝だったのに対し、「新ハグ床座」は12㎝と3㎝高くなっているので、立ったり座ったりがやや楽になっているのかなと思います。
5.高価になる
「旧ハグ床座」は42900円(税込)で、それでも十分に高価でしたが、「新ハグ床座」はそれをも凌ぐ68200円(税込)で、もう、それだけ出したら、かなり良い事務椅子も買えるレベルだよ? というくらい高級価格になっています。
高価になった原因としては、旧ハグ床座に比べ、
エクスジェルの量が増えた
リクライニングを操作できるレバーハンドルがついた
生地の材質が高級になった
ということが考えられます。
ただ、椅子というものは、長く座るものであればあるほど体にとってはとても重要なアイテムで、健康を左右しますから、本気で腰・背中に良い座椅子を求めているのであれば、このくらいの投資は仕方がないのかなと思いますし、このハグ床座にはその価値があると思います。
(生地の材質をもう少し落として良いから、価格を引き下げてくれないかなあ……なんてことは少し思いますが……苦笑)。
返品できる
以上、見てきたように、ハグ床座はその価格に見合った素晴らしい座椅子で、母も「座っていると疲れが取れる」と言って、購入から一年間、毎日7時間以上喜んで座っていますが、いくら良さそうな椅子であっても、購入前は、買ってみて、もし体に合わなかったらどうしよう!! という不安はあると思います。
私も、買う前はそこがかなり不安でした。
しかし、ありがたいことに、エクスジェルシーティングラボ(メーカー直営店)では、購入後の、客都合の返品を認めてくれています。
返品の条件
ただし、返品には以下の条件を満たす必要があります。↓
商品到着日から7日以内に必ず電話連絡をする。(電話番号:0120-540-455(受付時間10:00-17:00(土日祝祭日を除く))(※商品到着日から8日以上経過すると返品不可)
製品の使用による汚損・破損、寸法および形状変化、ヘタリ、色落ち等が無い
製品本来の用途とは異なる使用方法をしていない
納品書および保証書がある
返品の手続き方法
返品したいときには、まず商品到着後七日以内に上記の電話番号に連絡し、「商品・納品書・保証書」を送料元払い(客が払う)で返品係まで送ることになります。
ただし、商品送付後に検品があり、そこで返品不可とされることもある(*2)ようなので(おそらく、商品が汚れているなどの理由で)、返品する可能性がある場合は、商品を汚したり壊したりしないよう、特に大事に座ることを心がけると良いと思います。
(参考*1,*2:エクスジェルシーティングラボ 返品・交換について)
試す価値あり
返品送料がかかるとは言え、客都合の返品ができるというのは良心的。
長時間座って体に負担がない座椅子を探し求めている方にはぜひ一度試していただきたい逸品です。
現在母が使っている「旧ハグ床座」がもし将来的にへたったときには、この「新ハグ床座」を買おうと思っています!!(でも値段的に手が出るかわからない! 今のものがなるべく長持ちしてくれることを祈ります!)