妹のマンションで二人暮らしをしていたときに使っていた私の椅子(オカムラのフィーゴチェア)を、ヤマト運輸の「家財宅配便」で引き取りました。
↑ヤマトが施してくれた「巻き段ボール+キルティングの布」による梱包で、傷一つなく届きました。
ショールームまで行った
この椅子は、2004年か2005年頃、「通販生活」という雑誌で紹介されていたのを見て初めて知りました。『中価格帯ながら、「腰と背もたれのフィット性」は10~20万円もする高級機種にもかなり迫っています』との触れ込みで、とても気になっていました。
その後、短期間だけ神奈川県に住む機会があり、そのときにオカムラのショールーム(東京)まで行って座り心地を確認し、購入を決めました。
オカムラのフィーゴチェアは送料込みで7~10万円ほどする高級なもので、買うときはエーーイ!と勇気が要りましたが、値段の分、とっても座り心地が良いんですよ!
バロン・コンテッサとも比較検討
ちなみに、ショールームで、同じオカムラの超高級椅子として有名な「バロン」や「コンテッサ」にも座って比較検討しましたが、バロンやコンテッサは背中の部分が固いメッシュでできていて、それがどうも体に馴染みませんでした。
フィーゴチェアの背中は固めのウレタン素材で、そのふわっとした感触、体にフィットする感じが好みでした。
体格に合わせて調整
フィーゴチェアは腰が楽で、長時間のパソコン作業には欠かせないです。座面の高さ・奥行き、背もたれの角度、肘掛けの高さ・角度など、自分の体格に合わせて細かく調整できるのがポイント。
座面の高さ
まず座面の高さは、レバー一つで、「420mm~512mm」の間で自由に調整可能。
昔、量販店的な家具屋で買った5000円程度の事務椅子を使っていたときは、この「椅子の高さ調整機能」が真っ先に壊れ、高さが固定できずに勝手にずり下がっていくようになり、30分おきくらいごとに高くし直すという面倒なことを強いられていたのですが、フィーゴチェアは使用十年以上経過してもしっかりとして、一度決めた高さからビクともしません。
リクライニング
↑リクライニングは、直角の状態から後ろに20度まで倒すことができ、好きな場所で固定することができます。
上の写真は、最大にまでリクライニングした状態。そこまで倒れていないように見えますが、実際に腰掛けてみると、だいぶ後ろに寄りかかったような、リラックスした体勢になります。
↑ちなみに、直角状態はこちら。これは、座ると、かなり「背筋ピーン!」という感じの体勢になります。
座面の奥行き調整
↑また、座面が15mmずつ、最大で45mm前に引き出せるようになっており、引き出すと座面の奥行きが増すのでゆったり座れるようになります。
↑ちなみにこちらが座面をまったく引き出していない状態。体格の小さい人向けの、コンパクトな座り心地になります。
私が好きなのは、背もたれをほんの少しリクライニングさせて固定し、座面を30mm前に引き出した状態。すっぽり、ゆったりとした座り心地になります。
アジャストアーム
ちなみに、私がフィーゴチェアで一番気に入っているのがアジャストアーム(可動肘)。
↓まず、高さが、1.1㎝ごとに十段階で調節可能。
↑私は、一番上の高さに設定しています。そうすると、パソコンのキーボードに手を置いたとき、肘とパソコン机の角度がほぼ直角になって良い姿勢を保てます。
肘置きの角度・位置調整
次に、肘置きの角度を四段階で調節可能。(下の写真では三段階の変化ですが、まっすぐになった状態からさらに外側に一段階開くことが可能です。)
↑私は、一番内側の角度に設定しています。すると、キーボードを打つときに、肘が広い面で支えられる感じがあって楽です。
↓さらに、肘置きパッドが前後五段階のスライドで調節可能。
↑私は、購入時の設定のまま、パッドを一番後ろに下げた状態で使用しています。その方が前腕(肘から手先まで)の動きが制限されないのでパソコン操作には向いています。
可動肘がお勧め
フィーゴチェアにはデザインアーム(固定肘)とアジャストアーム(可動肘)の二種類があり、アジャストアームの方が高額なわけですが、長時間椅子に座ってパソコン作業をする方にはアジャストアームがお勧めです!
肘が適切な角度で支えられると、肩や首への負担が減り、より長く快適に仕事ができます。
ハイバックがお勧め
背もたれの高さは、高い方、つまりハイバックがお勧めです。肩までしっかり支えてくれるので腰が楽です。
ファスナーの有る無し
また、「サイドファスナータイプ」「シームレスタイプ」というのも選べます。私は両方持っていますが、これの違いは「見た目」以外、よくわかりません。サイドファスナータイプは椅子の側面にファスナーが見えており(でも取っ手はないので開けない)、シームレスタイプは何もなくすんなりしています。
これはまったくどちらでも良いと思いますが、シームレスタイプの方が価格が少し抑えられているので、今私が買うならシームレスかなと思います。
ランバー(腰)サポート
↑フィーゴチェアは、「サイドファスナータイプ」に限り、「ランバー(腰)サポート」というものがついているモデルが選べます。
これは、上の写真のように、椅子の腰部に、椅子の形に沿って湾曲したプラスチックの固い板が仕込まれていて、それで腰を前に押し出すように支える仕組みのもの。
ランバーサポートの位置は、お尻の下あたり(まったく体に触らない位置)から腰の上部まで動かすことができます。
腰が楽そうなのでこの機能には期待していたのですが、実際に使ってみようとすると、ランバーサポートの固い感触が腰にあまり心地良くなく、結局、現在は一番下(お尻の下の位置)に下ろしてしまって、使っていない状態です。
これのおかげで腰が楽になる人もいるとは思うのですが、これがなくても、十分にフィーゴチェアは腰が楽な、座りやすい形をした椅子になっていると思います。
ハンガー
あと、フィーゴチェアはハンガー付きかそうでないものか選べます。
ハンガーをつけると一万円ほど高くなりますし、家で使う椅子だから別にかけたい衣服もないかなということでハンガーなしのものを買ったのですが、これ、ハンガー付きの方にしておけば良かったなあと今は思っています。
着ていた上着を、さっとかけたいときがけっこうあるのです。お風呂上がりに羽織っていたバスタオルをちょっとかけたいとか。今買うなら、高くなっても、ハンガー付きです!
結論
以上を総括して、私のお勧めフィーゴチェア構成は、ハイバック、アジャストアーム(可動肘)、シームレス、ハンガー付きです!
長時間座ってパソコン作業をする方に、一度試していただきたい椅子です。
追記:フィーゴ終売、代わりのお勧めはシルフィー
2025年追記:当記事でご紹介している「フィーゴ」はどうやら終売になってしまったようで、現在はメーカーのカタログにも掲載されていません。
良い椅子なのになぜだろう? と思ったのですが、想像するに、ロングセラーで古い椅子(フィーゴが発売されたのは2003年(*1))なので新陳代謝の意味があったのかなと。(参考*1:ITメディア)
しかしながらフィーゴは、価格は10万円未満程度で、オカムラの事務椅子の中では手頃。それでいて機能は15万~20万クラスの椅子と同程度で、「安いのに高機能」という、消費者にとっては嬉しい椅子だったのですがね……。定番ロングセラー商品として売り続けていただきたかった気はします。
現在、フィーゴに代わる椅子としてどんな椅子があるか、オカムラのサイトに行って色々見たところ、「シルフィー」という椅子が中ではフィーゴに素材、サイズ感、機能性が近いと思えました。
リクライニング…最大23°。角度は好きなところで固定可能
座面奥行き調整…ストローク50mm
座面高さ調節…ストローク100mm
リクライニングの強弱調節
アジャストアーム(可動肘)…上下、角度、前後の調節可能
異硬度クッション…太もも下は柔らかく、お尻の下は硬めのクッション
フィーゴよりは高価で、肘無しローバックの一番安いタイプで約9万6千円、可動肘ハイバックだと約16万円(脚の素材等で値段が変わる)と、かなり手が出にくい感じですが、フィーゴにはなかった機能(背もたれのカーブを二段階調整できる等)がついていたりするのが魅力です。
現在使っているフィーゴチェアを限界まで使い倒しますが、いつか、買い換えの必要が生じたら、シルフィーを有力候補にするつもりです(その頃にシルフィーがまだ売られているかわかりませんが……笑)。
価格抑えめのでは「CG-M」
オカムラの中では価格抑えめラインナップの中ではESCUDO(エスクード)という椅子が、ハイバック・可動肘・リクライニング角度固定可能等の機能がありながらも9万円を切っていてお勧めできると思いました。
高価格・高機能:フィーゴの代替品としてお勧め「シルフィー」