ちょうど今から一年ほど前、「ホットケーキに蜂蜜を塗って食べる」ということがしたくて、蜂蜜を購入しました。↓
↑国産百花蜂蜜。
↑クセのない美味しい蜂蜜で、当初の予定通りホットケーキに塗ってみたり、トーストに塗ったりして楽しんだのですが、蜂蜜って高価なのであまりバンバン使うことはできずにいて、そのうちに蜂蜜フィーバーも落ち着き、ビンに半分ほど残った状態で棚にしまいっぱなしになってしまいました。
冬を越したら結晶化
そして、一冬(ひとふゆ)越して、今月。
久しぶりにまた蜂蜜を塗ったトーストが食べたくなって蜂蜜を棚から取り出してみたところ……。あれ……?↓
↑なんだか……様子がおかしい。
↑フタを開けてみてウワッ! と思いました。
ほとんど白く結晶化して、液体の蜂蜜はほんの少ししか残っていませんやん!!
これじゃあトーストに塗れないっ。
湯煎
どうすんだこれと思いながらビンをためつすがめつ見ていると、説明書きにヒント発見!
↑なになに。「結晶(白く固まる)は(略)、フタをゆるめて湯煎しますと、元の状態に戻ります」
ほうほう。湯煎すれば良いんだな。
というわけで私は早速、蜂蜜を湯煎にかけてみることにしました。
なかなか溶けず
小鍋に水を張って火にかけ、小さな泡がふつふつしてきたくらいのところで蜂蜜ビンを投入。↓
↑どのくらい待てば良いんだろうと思いながら見つめますが、結晶には一向に変化が出てきません。
五分ほど待っても何も変わらない。
何これ?? 本当に溶けるの??
業を煮やした私は、火を強めました。
湯煎の温度が低すぎたのかも。熱湯でやれば早く溶けるんじゃない?
熱湯
↑そのうち、お湯が勢いよくグラグラと沸き始めました。
ちょっと性急すぎるかもしれないけれど、これで溶けるはず……。
と期待しながら見ていたら、思惑通り、結晶がどんどん溶けていきます!
そして8分後。↓
↑綺麗に、結晶が溶けたどーー!
元通り、いや、それ以上にゆるゆるになった蜂蜜を、私は意気揚々とトーストパンに塗って食べました。
味に特に変化は感じられず、美味しかったです。
不安になる
しかし……。
少しずつ、私は不安になってきました。
熱湯湯煎でスピーディーに蜂蜜を溶かせたのは良かったけれど、蜂蜜ってある種の生もので、酵素が含まれているとか聞いたことがある。
そういう酵素のようなものって、熱に弱いんじゃないかなあ……。
熱しすぎることによって、何か、おかしなことが蜂蜜に起こっていたらイヤだなあ……。
理想の湯煎方法
そこで、遅ればせながら蜂蜜の湯煎方法について調べてみたところ、理想的なのは、
という方法らしい。
上記サイトによると、『ガチガチに結晶したはちみつを湯煎で戻すには数時間かかってしまいます』とのことで、「す、数時間??」とびっくりしてしまいました。
たった五分の湯煎で「変化がない!」と諦めてしまった私。
数時間かかると最初からわかっていれば、もっと気を長く持てたんだけど……(苦笑)。
ま、まあいいや。問題なのは100℃の湯煎で蜂蜜の成分がどうなってしまうのかということ。
蜂蜜の酵素はおそらく残存
これについても調べたところ、「蜂蜜の品質に関する研究」という論文を発見(PDFファイル)。
上記論文によると、蜂蜜を90℃で一時間加熱した場合でも、蜂蜜に含まれる主な酵素三種類(α-グルコシダーゼ、グルコースオキシダーゼ(G.O.D)、アミラーゼ)のうち、
アミラーゼは10%
α-グルコシダーゼは6%
の残存活性を示したとのことで、熱湯で8分湯煎した蜂蜜の中にも、少しは酵素が生きているだろうと思えました。
完全に酵素が死に絶えて、蜂蜜がただの「糖分」になっていたらイヤだなと思っていたので、蜂蜜らしさがちょっとは残っているっぽいと思えたのは救いでした。
結晶化は厄介
しかし、蜂蜜の結晶化って厄介なものですね。
溶かそうにも、酵素をなるべく生かそうと思えば低温で数時間かけなければいけないというし。
それが理想なんだろうけれど、蜂蜜の湯煎に何時間もかけていられないですよ。
今回のように、酵素活性が低下するのを覚悟で熱湯湯煎すれば早いけれど、せっかく高価な国産蜂蜜を買っているのに、その効能を台無しにするようなことをするのはもったいない……。
もう、結晶化したら、諦めてシャリシャリのまま食べたら良いんですかね?
今度、また蜂蜜が結晶化することがあれば、そのときはシャリシャリのまま食べることを試してみようかな?