↑7月に、母の「美味しいという評判だから一度食べてみたい」という強い希望で、岡山県から「有機栽培の桃」を取り寄せました。
↑届いた桃は丸々と大きく、見るからに美味しそう。丁寧に剥(む)いて大事に食べたい!
……と思っていたのですが。
うまく剥けない
桃って、どうやったらうまく剥けるんですかね。
りんごのように剥けたら楽なのですが、桃の場合、それをやってしまうと皮に実がくっついてしまってもったいないので、はがすように剥くことになります。
けれどこれも全然うまくいかない。
桃の皮は極薄で、実にピッタリと張り付いているので、はがそうとしても「ペリッ」と3㎝四方くらいの小さな面積しかはがれず、作業が進みません。
↑高級品なので、とにかく大事に、綺麗に剥こうと思って奮闘したのですが、実が柔らかかったこともあり、何度も「皮はがし作業」をしているうちに表面がぐずぐずになってきてしまって、時間もかかるから酸化して茶色くもなり、ご覧のような感じに。
……味はさすがに甘く、香りも高く、美味しかったのですが、とにかく見た目が残念すぎる。
その後、残りの桃もそれぞれうまく剥こうと頑張ってみたのですが、ついに一個も満足いく剥きあがりにならないまま終わってしまいました。
料理番組で「桃の湯むき」
まあそれでも、美味しかったから良いか……。
と、それなりに納得して、「桃の皮がうまく剥けなかった」という事柄は自分の意識から流れて消えようとしていたのですが。
数日後、母が、「料理番組で桃を『湯むき』していた」というのです。
桃を『湯むき』??
湯むきって、トマトでよくやるアレですよね。
トマトの表面にちょっと切り込みを入れて、熱湯にくぐらせ、冷水に浸けたら皮がツルッと剥けるという。
あれを桃でやるっていうの? 桃を熱湯に入れるの??
ひんやり冷たい繊細なデザートという印象のある桃を熱湯に浸けるなんて、そんな荒っぽいことをして大丈夫??
でも、母によると、番組内で桃の湯むきはうまくいっていて、皮がスルッと剥けていたとのこと。
へえ~~っと思いながら、録画された番組を私も確認してみたところ、確かに、イタリアンのシェフが、桃を湯むきしています。
……桃って、湯むきすれば良いんだ。じゃあ、次回、桃を食べるときは湯むきしてみよう。
自然農法の桃
そして、9月の上旬。
桃の時期ももうすぐ終わり。というタイミングで、また母が、今度は「山梨県の自然農法の桃に興味がある」と言います。
7月にだいぶ高級な桃を頼んだばかりだったので「えっ」と思いましたが、その桃は一度目の桃に比べるとまだ手の出しやすい価格で、桃の湯むきに挑戦してみたかったこともあり、取り寄せてみることにしました。
↑到着!
桃の湯むき
↑山梨県中沢農園から産地直送の桃。段ボールを開けてみると、うわあ~色鮮やか! 美味しそう!
よお~し、この桃を、今度こそうまく剥く!!
熱湯に浸ける
↑というわけで桃の湯むきに挑戦です。まず、鍋にたっぷりと湯を沸かします。
↑そして、網じゃくしにのせた桃を、ぐらぐらに沸いた湯の中にジャボンと入れる!(トマトと違い、桃の皮に切れ込みは入れません)
↑湯の中で、10秒ほど優しく転がします。
あまり長く湯に浸けていると皮が茶色く変色します。皮が茶色くなってしまったら、10秒経つ前でも湯から引き上げた方が良いです。
冷水に移す
↑湯から引き上げ、冷水に1~2分浸けます。
剥く
↑そして、桃のお尻の部分から適当に皮をはがしてみると、ツルッ!! と!! 皮が剥けた!!
↑スルーッと大きく剥ける!! 湯通ししないで剥くのとは全然違う! 楽ちん! スピーディー!!
完成
そして!!
↑完成!! ツルッとスルッと!! 実を傷ませることもなく綺麗に剥けたぞ!!
↑切り分けて、いただきます!
一口食べると、おおっ、とてもジューシー! そして甘い!
皮が綺麗に剥けているおかげで舌触りも良く、ツルッと食べやすい!
満足度・大です。
手間はかかるが良い
桃の湯むき。
今回初めてやってみて、お湯を沸かさなければいけない一手間はちょっと面倒ではありました。光熱費もかかりますし。
でも、湯むきをせず皮を剥くことのストレス、仕上がりの違いなどを考えると、湯むきをした方が総合的には満足度は高くなると思いました。
特に、ちょっと高級で、丁寧に食べたい桃の場合。
一手間をかけてでも湯むきをした方が、元々の桃が本来持っている力を存分に生かせると思います。
また来年、桃を食べることがあったら、そのときは湯むきしたいと思います!
豆知識
それにしても、トマトの湯むきは知っていましたが、それがまさか桃に応用できるとは思いもよりませんでした。
「桃の皮は剥きにくい」という固定概念で諦めていたのに、意外なところに解決策ってあるものなんですね。「おばあちゃんの知恵袋」「生活の豆知識」という感じです!