お盆に「キュウリ・ナスの飾り物」を供えるというのが伝統としてあるということは聞いたことがありますが、うちでは、お盆にそれを用意したことがありません。
父に聞くと、父の家には「キュウリ・ナスの飾り物」をお盆に作る習慣がなく。
母は、母の兄が作っていたそうなのですが、母自身は見ているだけだったので思い入れもなく。
そんな「お盆にキュウリとナスを飾ることに頓着しない」二人が結婚したので、私がうちで迎えるお盆で一度もキュウリとナスを見たことがないのも当然なのです。
興味
しかし、お盆の伝統なのであれば、ぜひ私も参加してみたいところ。両親は興味がなくても、私は興味がある!
というわけで、私がこの家に「お盆のキュウリとナス」の伝統を復活させようと思い、作ってみることにしました。
あのキュウリとナスは「精霊馬(しょうりょううま)」というのが正式名称で、『故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物』(*1)なのだそうです。
↑キュウリは馬で、『あの世から早く家に戻ってくるように』
ナスは牛で、『この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、また、供物を牛に乗せてあの世へ持ち帰ってもらう』(*2)
という願いが込められているそうです。(引用:*1*2wikipedia)
へえ~、キュウリは馬、ナスは牛だったのか。じゃあその「精霊馬」を早速作ってみよう!
ナスとキュウリ
まず、ナスとキュウリを一本ずつ用意。↓
↑割り箸は二膳用意。
↑それぞれ割って、一本ずつを真ん中あたりでバキッと折って……。
↑合計八本の「脚」を準備。
↑これを、刺す!
↑母に、「ハの字型になるようにすると立ちやすい」と聞いたのでそのようにしてみます。
……というか、こんなので本当に立つのだろうか……。と苦笑しながら立ててみたところ……。↓
↑立った……。
おお~。これが帰り用の牛ね? じゃあ次は行き用の馬作りに着手!↓
↑きゅうりは細いのでナスより箸を刺すのが難しかったですが、なんとか完成。
↑ドヤ!!!
できたで~、牛と馬!!
これが、霊界目線で見ると本物の牛と馬になるんですよね。
牛は、無農薬などではない普通のナスなので普通の牛に化けると思いますが、キュウリは自然農法(無農薬)のものなので、さぞ毛づやの良い、美しい馬になるんだろうな~~と思いました!!
さあご先祖様、今年のお盆は乗り物を完備しましたぜ!! バンバンおいでくだせえよ!
お盆の伝統に初めて参加できたようで嬉しかったです。それにしても精霊馬ってけっこう見た目が可愛いですね。本当に生き物のようにも見えてきます。日本昔話の世界です。