母は、仕事で全精力を使い果たしてくるのか、夜帰ってきてしばらくするとぜんまいのネジが切れたようにパタッと眠りこけます。
普通に、ソファーに横になった状態で寝てくれるなら問題はないのです。母の場合、困るのは、起きていた状態のまま急に寝てしまうことなのです。
料理を落とす
たとえばこの前は、椅子に座って、料理の入った皿を手に持った状態で眠りに落ちたため、床に料理ごと皿を落としてえらいことになりました。
そして今日、母が手に持っていたのは干し芋。
干し芋をかじりながらテレビを見ていた母は、干し芋が残り5㎝ほどになったところでガクッと首を仰向けて入眠しました。その拍子に、手からはポロッと干し芋が落ちます。
首が反った衝撃で目覚めた母は、手に持っていた干し芋がなくなったことに気付き、袋から新たな干し芋を取り出して食べ始めます。やがてまたガクッとなって、干し芋がポロリ……。
これが何回か繰り返されたのち、やっとソファーに横になった母ですが、母が去ったあとの絨毯には母が落とした干し芋のかけらたちが……。
なんだかもう、「なんも言えねえ」という感じです。