母が、「おでん屋の女将が主人公のドラマを見ていたらおでんを作りたくなった」と、おでん作りの研究を始めました。
参考にしたのは、母が好きな料理人笠原将弘さんのおでんレシピ(YouTube動画)。
その中で、笠原さんが、おでんに使う「からし」は一般的な「チューブ入りからし」ではなく「粉からしが美味しくてお勧め」とおっしゃっていたとのことで、せっかくおでんを作るのならばからしにまでこだわってみたいと取り寄せてみたのがこちら!↓
↑チヨダ北海道からし!!(15g入り)
農薬不使用
↑原材料はこちら。北海道上川郡
剣淵といえばかなり地元なので妙な親近感が湧きます!
粉からしを練りからしにする方法
↑粉からしなんて扱ったのは初めてなのでどうしたら良いものかさっぱりだったのですが、商品裏の説明によると、
「粉からし」…小さじ1/2(約1.2g)に対して「ぬるま湯」…小さじ1/2(2.5cc)を入れてよく練り、5分ほどおいて使用する。
とのこと。
ぬるま湯で粉からしを練る
「小さじ1/2のぬるま湯」って、そんな少量のぬるま湯、調達するのが大変そうだな~! と思いましたが、小さな容器に水を小さじ1/2入れ、ラップをかけ、電子レンジ(500W)で10秒加熱するとそれらしきものになりました。↓
↑このぬるま湯が冷めないうちに、粉からし1.2gを投入!
↑混ぜて混ぜて……。
↑完成!
ラップをかけてしばらく置く
練りたては苦みがあるとのことだったので、どんな苦みなのか、試しにちょっとだけ食べてみたところ、おっ……。これは、確かに苦い。
香りもカラシっぽいものではなく鉛筆の芯みたいな匂いだし、辛みも足りないし、これは確かに少し置いた方が良さそうな感じだな。
ということで容器にラップをかけて10分ほど置いてみました。
ラップをかけて10分後~すごいツン
そして10分経ち、ラップをあけて匂いを嗅いでみると……。
うぉっ…………!!
すっごい、鼻にツーンとくる!!
箸の先に少しだけ取って舐めてみると……。
!!!!
かっっっっっら!!(辛)
すんごく、ものすごく辛み特化型のからしという感じ。
ほんの少ししか舐めてないのに、鼻にもツンツン来まくります。
わさびでこういうツンを体験したことはあるけれど、からしでこういうツンを味わったこと、今まであっただろうか……??
と思えるくらい、わさびっぽいツンが鼻を突き刺します。
市販のチューブ入りからしって、添加された油や調味料の影響でもうちょっとマイルドな味わいになっているし、辛みもそこまでは強くないと思うのですが、純然たるからしってこんなにスッキリとツンツンに辛いものなんですね。
醤油・酢・砂糖を加えた特製からし
この、からし100%の練りからしでも十分に「完成!!」と言えると思うのですが、料理人の笠原さんは「特製からし」として、ここに「醤油・酢・砂糖」を加えたレシピを紹介してくださっていました。このからしが、からしだけで食べたくなるほど美味しいのだそう。↓
粉からし…大さじ2(約18g)(ぬるま湯で溶いておく)
薄口醤油…小さじ1/2(3g)
酢…小さじ1/2(2.5g)
砂糖…小さじ1/2(1.5g)
上記分量を、今回作った「粉からし1.2g」分に合わせると以下の通りになります。
粉からし…1.2g(ぬるま湯2.5gで溶いておく)
薄口醤油…0.2g
酢…0.16g
砂糖…0.1g
↑0.2gとか0.1gとか、少量すぎて計測困難なのですが、これを目指してやってみることにします。↓
↑しかし!! ほんの一滴だけ垂らすつもりがついタタッと行ってしまい、結局醤油0.3g・酢0.3g・砂糖0.1gと、想定よりやや多く醤油と酢が入ってしまいました。(うちには薄口醤油がなかったため濃口醤油を使いました。)
↑混ぜて完成!
これを味見してみたところ、あ、なんだかまろやかに食べやすくなってる!! これは、おでんとの味なじみが良いかも!
おでんにつけてみた
↑そして、母のおでんが完成!
↑大根の上に手作りからしをのせてみました。
↑早速食べてみると……。
ウオッ…………!! ちょっとつけすぎたかも。鼻にっ……ツーンと来すぎる!!
で、でも、美味しい!
香り高くて、おでんの味わいが引き立ちます。
量としては、具の表面にうっすらなじませるくらいで十分。キリッとした辛みが後を引く!
余ったら冷凍保存
↑余った場合は、使いやすい分量に小分けしてラップでピッチリ包み、冷凍保存するのがお勧め。
使う直前に冷凍庫から出して少し
冷蔵保存だと傷みやすく、辛みもすぐ飛びます。
冷凍保存でも辛みや香りは飛びますが、冷蔵保存よりは保てます。
ただ、できれば粉からしは作ったその日に食べきるのがベストです。一番美味しい。
高級なチューブ入り練りからしの味に近い
今回、初めて粉からしを使ってみたわけですが、市販のチューブ入り練りからしとどれだけ違うのだろう? ということに興味がありました。
結論としては、スーパーで売られている最も高級な練りからしの味わいにわりと近いというのが言えると思いました。↓
↑これ。うちでは、普段使いとしてこのからしをいつも購入しているのですが、粉からし(+醤油+酢+砂糖)の味わいはこれにけっこう近かった。
逆に言うと、このS&Bのからしが、市販品のわりに本格派っぽく頑張っているんだなと思いました。
安いからしとはまったく違う
チューブ入りからしってピンキリで、お手頃なものは、色だけ黄色いけれど、すごく油が多くて、辛みが弱くて、まるでマヨネーズみたいにまったりした味わいだったりするのですが、そういうコスパ重視のからしと粉からしはまったく違うと言えます。
無添加・無農薬なのが良い
あと、普通、手作りしたら市販品よりだいぶ安くなるのかなと期待するのですが、今回購入した粉からしは案外高価で、上述したS&Bのからしとできあがり量で比べたときに、さほど安くなりません。
それだったら、作る手間や、できあがったからしの保存性の良くなさ等を考えれば、チューブ入りからしで良いんじゃないかと思ったりもしたのですが、粉からしから作ったときの圧倒的な良さって完全に無添加であることなんですよね。
そして、原材料のからし種子が無農薬。
この付加価値を考えると、粉からしの良さが再認識できる気がします。
おでんには粉からし
料理人の笠原さんは、「普段はチューブからしで良いけれど、おでんにだけは粉からしが良い」とおっしゃっていて、確かに、私も今回おでんに粉からしを使ってみてそう感じました。
粉からしには、チューブからしには入っている「植物油脂」が含まれていないので、おでんの繊細な出汁の味を邪魔しないんですよね。具の味わいを十分に堪能できるというか。
それに、突き抜ける辛さが、唯一無二(笑)。
今後、からしを使う代表的な料理に粉からしを使ってみて、チューブ入りからしとの違いを確認してみたいです。
納豆にも合っていた
↑ちなみに、からしを入れる代表格・納豆にはすでに試してみました。爽やかな辛みがよく合っていました。
納豆に入れるときは、粉からしに加える「醤油・酢・砂糖」の量を上述よりもうちょっと増やすと、納豆のタレとの相性がさらに良くなって美味しかったです。
色々と、自分好みの味に調整できるのも、粉からしの面白さですね!