↑我が家は今年で築26年なのですが、五年ほど前から少しずつ台所の排水の流れが悪くなってきていました。
ドラッグストアで売っている排水口洗浄用の錠剤や、液体のパイプクリーナーなど、何度か試してみたのですが、思ったような効果は出ず。
詰まりが悪化
↑そうこうしているうちに詰まりは悪化し、ここ一年ほどは、ちょっと多めの水をザッと流しただけで「ボコボコボコ……」といいながら水が逆流してしばらく引かないようになってしまっていました。(そのときの動画はこちら↓)(クリックで再生します)
↑排水口の状態がこれだと食器洗いも一苦労。
流しに停滞した水がはけるのを待ってから次の食器を洗ったりして、時間がかかる!! まどろっこしい!!
この詰まり、もう本格的にどうにかしたいな。
そこで、Amazonを探し回り、すごく評判の良かった「ピーピースルーF」というパイプ洗浄剤を購入してみたのです。
ピーピースルーF
↑こちら! ピーピースルーF!(600g入り)(1467円)
Amazonのレビューが7300件以上あり、排水口の頑固な詰まりが流れたと感激の声が多い。
ならば私も早速使ってみたい!!
……と思ったのですが、この「ピーピースルーF」、ちょっと使うときの心理的ハードルが高いんですよね……。
使うのが怖い
↑というのも、商品裏に注意事項があるのですが……。
↑作業時には眼鏡、マスク、手袋などの保護具を着用しろだの、皮膚についたり目に入ったら水で充分に洗い流せだの、何なの? このピーピースルーって、どんだけ劇物なの??(ガタガタ……)
危険な成分はどれか
↑全成分はこちら。
危険度が高いとしたら、主成分である「オルトけい酸ナトリウム」というものなのかなと思い、調べてみたところ、「オルトけい酸ナトリウム」は手軽な手作り石鹸の材料(「まぜたら石鹸」など)としても使われている、そこまで神経質になる必要もないものっぽい。
「過炭酸塩」も同様。
(ただし、皮膚に刺激はあるため、使用時に保護具は必要)
水酸化ナトリウムが劇物だった
問題は、成分表示3番目の「水酸化ナトリウム」でした。
こちら、別名を「苛性ソーダ」といい、劇物指定(*1)されています。
皮膚等に付着したまま放置すると火傷のような症状を起こす(*2)
眼に入った場合失明のおそれがある(*3)
とのことで、ヒィィィィィーーーッ!!
やっぱり怖いですわ。製品内に4%しか含まれていないとはいえ、これは、実施するときはだいぶ防御して臨まないといけませんね……。
(参考*1:毒物劇物の検索 引用*2,*3wikipedia)
実際にやってみる~保護具装着
というわけで!! 心の準備を整え、実際に「ピーピースルーF」による排水口掃除に挑んでみることにしました!
目や皮膚を守るために身につけたものはこちら。↓
↑うちにあったもので自分なりに精一杯対策したのですが、この日(7月20日)は最高気温が33度で、「マスク+手ぬぐい」で覆った顔が暑い!!
顔が暑いと全身が熱くなって、なんだかもう汗みどろ。早く作業を終わらせたい!!
ピーピースルーの使い方二種
↑ピーピースルーFの使い方には大きく分けて二種類あります。
「ピーピースルーF」150gを排水口のまわりにまき、薬剤の外側に沿って温水(40℃~50℃)(500~600ml)を静かに注いで排水口の中に流し入れる。
「ピーピースルーF」150gをあらかじめポリバケツなど大きめの器で溶かして排水口の中に流し入れる。
↑簡単そうなのは前者(①)ですが、レビューを読んでいると後者(②)の方が圧倒的に成功率が高いようなので、②のやり方でやってみることにします。
作業開始
1.薬剤を量り取る
↑そーっと、「ピーピースルーF」のフタを開けてみます。中身は白い顆粒。わりと粒子は粗いです。
↑これまたそーっと、ポリ袋の中に150g量り取りました。粒子が大きめであるおかげか、目に見えるような粉塵が舞い上がるようなことはありませんでした。
2.薬剤を溶かす器を用意
↑薬剤を溶かすのに用意したのは、高さ26cmのプラスチックゴミ箱。
↑内側は綺麗に拭きました。
3.お湯を沸かす
↑お湯の規定量は「500~600ml」とのことだったので、ややゆとりをもって「650ml」用意。「40℃~50℃」が最終目標温度ですが、作業しているうちに冷めることを考えて「60℃」になるまで火にかけました。
4.薬剤を溶かす
↑60℃になったお湯をゴミ箱に注ぎます。
↑その中に、最初にポリ袋に量り取った150gの薬剤を投入。
すると、もうあっという間にブクブクに泡立って湯気が上がりました。
↑これ、もう、かき混ぜなくてもすでに溶けているのでは……と思いつつも、念のため割り箸で軽くかき混ぜました。
5.排水口に投入
↑そして! できあがった泡を! 排水口に投入!!(排水口のフタと、生ゴミ受けは外しました)
↑この状態で最低30分~1時間、最長一晩ほど放置すると良いとのこと。
できれば一晩放置したいところですが、家族が台所を使う時間帯がまちまちで、排水口清掃のために台所を使えない時間を長くしすぎることができず、最長でも四時間ほどしか放置できない計算になってしまいましたが、とりあえずそれで試してみることにします。
ここまで終わった時点で、メガネやマスクなどの保護具を外しました。やっと顔がスッキリ~。
四時間放置後、大量の水で流す
↑お湯に溶かした薬剤を投入してから四時間が経過しました。
↑放置後は、『多量の水(バケツ1~2杯くらい)で押し流してください』とのことだったので、「13リットルのバケツ」と「薬剤を溶かすのに使ったゴミ箱」それぞれに水をたっぷりくんで用意します。
↑それを一気に!! ドバザァァァーーー!!と排水口の中に勢いよく流し込む!!
(Amazonレビューを読んでいると、この、薬剤放置後に流す水が大量であることが成功の秘訣の一つであるようだったので、そうなるように意識しました。)
↑こんなに大量の水を流し込んで一体どうなるのか……と思って見ていましたが、逆流することもなく、ス~ッと水が引いていく……。
これは……これは、けっこう上手くいったのだろうか……。
スムーズに流れるようになる
↑排水口に生ゴミ受けとフタを戻し、以前はゴボゴボ言って水が逆流してきた条件で水を流してみます。すると……。
↑おや……戻ってこない……水が戻ってこないぞ!!
停滞もせず、サーッと速やかに流れていくじゃないか!! すごい!! 詰まってない!!
(そのときの動画はこちら↓)
ボウル一杯の水を流して完全にはけるまでの時間が大幅に短縮されました!
洗い物が楽
排水管の詰まりが良くなってから食器洗いをしてみたら、気分的にすごく楽。
ザーッと水を流してもすぐに流れていくから、手を休めることなくどんどん洗い物を片付けていける。
流しに水がゴボゴボと停滞して、それがはけるのを待ってから次の作業に……という日々が長く続いていたため、「水を多く流してもスムーズに流れる」というのがなかなか信じられず、疑心暗鬼で作業をして、「今度こそまた詰まるのでは?」と思いながら水をザバッとやるのに、そのたびに「サーーッ」と流れるのでいちいち驚いています。
母も、「詰まりが完全に直った!」と大喜びしています。
流しの下の臭いが軽減される
また、これはまったく期待していなかったことなのですが、ピーピースルーで排水管掃除をしたら、流しの下の収納(シンク下収納)の臭いが軽減されたのです。
元々、この収納からは、扉を開けるとちょっと発酵したヌカのような臭いがしていました。
玄米入りの米びつを置いてあるのでそのせいかと思っていたのですが、排水管掃除後、その臭いがかなり弱まっている。
以前は扉を開けただけでフワッと臭いが漂ってきたのに、今は、あえて収納に顔を近づけて嗅がないとわからない。
流しの下には排水管が通っているわけですがこの排水管に溜まった汚泥から収納内に悪臭が漏れていたんですね。
もう一つのやり方が気になる
というわけで、詰まりが良くならなければ何度でもやるつもりでいたピーピースルー作戦が一回目で成功してしまい、とりあえず今はこれ以上やらなくても良いね……ということになったのですが、私は、どう~~~しても気になって仕方ありませんでした。
ピーピースルーのやり方2通りのうち、私が今回やらなかった「排水口の回りに薬剤をまいてお湯で押し流す」というやつ、やったらどんな感じなんだろう??
もう一つのやり方をやってみた
↑気になって居ても立ってもいられないので、一回目が終わってから数日しか経っていませんでしたがやってみることにしました。まず、排水口の回りに薬剤を150gまきます。
↑まき終わりました。
↑そこに、60℃に沸かしたお湯650mlを注ぎ、薬剤を排水口の中に流し入れる……。
↑……って、流しきれないんだが??
薬剤を流しきるために慌てて追加でお湯をまた650mlほど沸かし、注ぎます。
↑そこまでやってようやく流しきれましたが……。これだと、お湯の使う量が多すぎて、薬剤が薄まってしまってそうだよね? 効果も弱まってそうだよね??
Amazonのレビューで、皆さんが、「あらかじめ薬剤をお湯に溶かしてから入れる方式」の方を勧めていた理由がわかった気がしました。
上手くやれるならこっちの方が楽ではあるんだけど……「薬剤をお湯に溶かしてから入れる方式」の方が確実ですわ。急がば回れ、ですね。
(ちなみに、この二回目のピーピースルー後、一回目と同様に四時間放置して多量の水で流しましたが、特にそれまでより流れが良くなったということもありませんでした。やはり一回目で、汚れはほぼ取り切れていたようです。)
夏の暑さでピーピースルーの効果がよく出たかも
こうして、家庭での排水口掃除の最終兵器とも言える「ピーピースルーF」で、無事、うちの流しの詰まり問題が解決されたのでした。
購入したのが届いたとき、「ピーピースルー」って、まるで下剤のような響きだね……なんて言って笑っていたのですが、本当に排水管の下剤のようで、その名に偽りなしという感じです。
使用方法に、「(薬剤を溶かすのに)冷水を使用すると、排水管内で薬剤が固まる恐れがあります」とあり、ピーピースルーがよく力を発揮するにはある程度の熱さ(暑さ)が必要なようで、今回、実施したのが真夏だったのもうまくいった要因の一つだったかなと思います(真冬だと排水管内でお湯がすぐ冷えてしまって上手くいかなかったかもしれません。特に、ここは北海道で寒いので)。
あると安心ピーピースルー
1ビン600g入りで四回使える(一回150g)ので、一回あたりの値段は約367円。
それで、頑固な排水口詰まりが直せるというのはなかなか嬉しい!
メガネやらマスクやらの装備が大変だったり、使用手順がちょっと込み入っていたりして、実施に気合いは要るけれど、まあ、年に1~2回のことと思えばどうってことありません。
詰まってきたらまたやりたいと思います。ピーピースルーがあると思うと心強いです!