栗饅頭を取り寄せたり、富良野で栗おこわを食べたりしているうちにすっかり栗モードに入ってしまった母の「うちでも栗おこわを作って食べたい」という希望に応え、栗を買うことにしました。私は、生の栗を見るのは生まれて初めてです。
↑3Lという特大サイズの愛媛産利平栗。約100個(3㎏)。
栗の剥き方がわからない
↑ごろんとかなり大きいです。それにしても栗とは可愛い形をしていますね。下の部分だけ色合いが薄くざらざらしているのが、またデザインとしての完成度を高めている気がします。
しかしこの栗。買ったはいいがどうしたものか。
栗おこわにするためには皮を剥かねばなりませんが、いかんせん、勝手がわからない。
言い出しっぺの母ならもちろんやり方を知っているだろうと聞いてみたら、「やったことがないからわからない」と……。
「栗の皮、剥いたことないの?」「ウン」「作ったこともないのに食べたいって言ったの?」「ウン」。って……エーー!
栗くり坊主の使い方を確認
↑……とりあえず栗の皮むき器「栗くり坊主」はあらかじめ買っておいたので、これを使ってなんとか……。
栗の下処理(ゆでる)
というわけで、栗の皮剥きに向けて、まず、栗をゆでていきます。↓
↑鍋に、栗が完全に浸かるくらいの水を張り、強火にかけます。
↑細かな泡が絶え間なく上がってくるくらいの、「グラグラ」の一歩手前の沸騰具合になったら火を止め、フタをして15分おきます。
↑ザルにあけて完成。
栗の皮剥きに挑戦!
↑粗熱が取れた栗の皮を!! 早速、この栗くり坊主で剥いていく!
まずは公式の剥き方解説動画で予習。それを見る限り、けっこうスルスル剥けそうなんだが……。
↑向かって左の「ギザ刃」を鬼皮に食い込ませるようにして固定し、カミソリのような「切刃」で、リンゴの皮を剥くように剥いていきます。
うむ……なるほど、動画で見たイメージよりは皮が固くて、わりと力が要ります。
包丁でも剥いてみた
これ、もしかしたら包丁の方が剥きやすかったりするのかなあ?
と思い、試しに包丁での皮剥きもやってみましたが、包丁はギザギザしていないため皮へのとっかかりがなく、それがちょっと大変!
「栗くり坊主」を使うより時間もかかり、手も痛くなってきます。
↑包丁だと20個剥くので限界でした。
栗くり坊主で剥ききる
↑というわけで、覚悟を決めて、残りの栗は「栗くり坊主」で剥いていきます。
そして一時間半後……。
↑なんと、百個の栗すべての鬼皮を、一人で剥いたーーー! ウオーーー!!
剥いているうちに、皮むき器の
渋皮までは剥ききれなかった
商品(栗くり坊主)の説明書によると、鬼皮と渋皮が一緒につながって剥けるとのことでしたが、実際にやってみると、渋皮は、半分は剥けて、半分は残るような感じになりました(もっと慣れた上手な人だと完璧に剥けるのかもしれません)。
ですから、残った渋皮は、最後に包丁で剥きました。
栗おこわにする
↑ここまできたら栗おこわまであと一歩! 3合分の栗おこわ用に、15個の栗の渋皮を剥いて水に放ちます(栗の重量は、皮を剥いて375g)。(残り85個の栗は、渋皮のついたままジップロックに入れて冷凍しました。)
↑そして!! ようやくたどり着いた栗おこわ! 時刻は夜の9時半! 一日のほとんどを栗に費やしたぞ!(栗おこわのレシピはこちらの記事参照)
やっとの思いで口にした栗おこわは、日本古来の食文化を思わせるとても素朴な、それでいて上品で滋味深い、しみじみとした秋の味わいでした。母も、とても美味しいと大喜びでした。
筋肉痛
……と、めでたしめでたしの翌日。皮むきの疲労がどっと押し寄せてきました。
右手親指の付け根は相変わらずヒリヒリとしびれて、物を持つたびに痛い。左肩も痛い。右腕も筋肉痛。何の体力を消耗したのかわからないのですが、全身が疲れています。
大変な肉体労働。栗饅頭を作っている店では、栗の皮をどうやって剥いているのだろう? 人が、手作業で剥いているのだろうか? だとしたら、栗饅頭の裏には、大変な労力が隠れているのだな。
百個の栗皮剥きを経験して、栗料理の裏にある苦労を知れました。今後は、栗一粒一粒をより大事に感謝して食べることができそうです。
栗むき器の力
それにしても。栗の皮むき器「栗くり坊主」には今回助けられました。
皮むき器を使っても皮が固いことに変わりはなく、大変な作業ではあるのですが、包丁剥きだと20個が限界だったのが、「栗くり坊主」を使ったらその4倍の80個剥けたというのはすごいと思います。
私は筋力に自信がなく、握力も強くない方だと思いますが、それでもここまで大量の栗の皮を剥けたのは「栗くり坊主」のおかげだと思います。
今度、また栗の皮を剥くときにはお世話になろうと思います。