料理番組を見るのが好きな母が、「最近、栗おこわのレシピが放送されることが多くて、見ているうちに栗おこわが食べたくなってきた」と、にわかに栗モードに入り、ネット通販で取り寄せられる栗の検索をし始めました。
そして、「剥くのが簡単で美味しいという栗を見つけた」と取り寄せたのがこちら。↓
↑その名も「ぽろたん」。
ぽろたん
↑「ぽろたん」って、そのネーミング、なんやねん!!
と、最初に聞いたときは非常に思いました。
全然覚えられなくて、「ぽろりん」とか「ぱろりん」など、何度も言い間違えました。
せめて、ネーミングの中に「栗」って入れてほしい……「ぽろ栗」とか……。
名前の由来
しかしこの「ぽろたん」という名前の由来を調べたところ、「ぽろたん」は、どうもその親から名前の一部をもらっているらしいことがわかりました。↓
↑上図のように、和栗をかけ合わせていった結果生まれたのが新種「ぽろたん」なわけですが、「ぽろたん」のすぐ上の親が「丹沢(たんざわ)」という品種なんですね。(参考:うまいもんドットコム)
だから、「渋皮がぽろんと剥ける」という特性と「丹沢の”たん”」を合わせて「ぽろたん」ということになったらしい。
まあ、そこまで知れば、少しは覚えやすくなった気もしました。
ぽろんと剥ける?
↑しかしその、「ぽろんと剥ける」ってどういうことだろう。
栗の皮剥きといえば、2012年に初めて挑んで、翌日全身筋肉痛になるくらい大変だった記憶しかない。↓
↑このときのダメージが未だに尾を引いており、もう栗の皮剥きなんて二度とやりたくないレベル(笑)。
それが「渋皮がぽろっと取れる」だとか、なんとか、そんなの信用できないね! 栗の皮がそう簡単に剥けるものか。
皮剥き作業
私があまり嫌がるので、ぽろたんの皮剥きは母がやってくれることになりました。
↑合計30個のぽろたん。
半分に切る
↑外皮の汚れを取るため全体を水洗いしてから、一つ一つ、包丁で半分に切っていきます。
↑切れました。
ゆでる
↑鍋に湯を沸騰させ、栗を7~8個分入れて3分間ゆでる(あまり多くの栗を一気にゆでると湯の温度が下がってうまくいかないため7~8個分にとどめる)。
↑3分ゆでたら網じゃくしなどで栗を取り出す。
実を出す
そして、栗が熱いうちに、皮を指で上下からぎゅっと押さえると……。↓
↑ツルッ。
………………え?
↑私が目を疑っている間に、母は、栗の中身をツルツルとどんどん出していきます。たまに、勢い余って「スポーン」と中身だけ飛んでいく栗もあります。
何なんだ……一体これは……。
↑綺麗に皮が剥けて、水の中に放たれていく栗たち……。(皮を剥いた栗は、変色防止のためすぐ水に入れる。15分ほど。)
驚き
皮を上からぎゅっと押さえるだけで実がツルッと取れるなんて、そんなこと、ある??
いや、普通は無いよ。それができるのが「ぽろたん」ってわけか……。
ぽろたん、すごいなあ。こんなに簡単に皮が剥けるなら、今までの労力の1/100くらいで済むんじゃないか?
↑残された皮。渋皮が実から完全に外れています。
栗界の革命だね……。
栗おこわ作り(レシピ)
下処理の終わった栗を使って、ここから栗おこわ作りに入っていきます。
もち米…2合(300g)
栗…15個分(皮を剥いて250g)
酒…大さじ2(30g)
塩…小さじ1/2(3g)
もち米を水に浸ける
↑もち米は手早く洗ってザルで水気を切り、炊飯器の内釜に入れたら、「もち米+水」の重さが620gになるように水を加え、冷蔵庫で一晩浸水させる。
水を捨て酒と塩を入れる
↑浸水が終わった米から水を大さじ2杯(30g)すくって捨て……。
↑酒大さじ2杯(30g)を足したら、塩を加えて全体を軽く混ぜる。
栗を加え炊く
↑水に放ってあった栗をザルに上げ、水気をキッチンタオルで拭い、もち米の上にのせて普通に炊く(白米を炊くモードでOK)。
↑完成。
美味い!!
↑こうして炊きあがった栗おこわ。
↑早速食べてみると……。
あっ。美味しいー!
ふっくら炊きあがったもち米にうっすらした塩加減とお酒の良い香り、そして、この「ぽろたん」が甘くて美味しい!! 実もほっくほく。
秋の味覚。とても贅沢な気分になりました。
栗おこわのハードルが下がる
栗おこわなんて、生の栗から作ろうと思ったら、もう大変で大変で、食べたいけれど無理!!
という感じだったのですが、ぽろたんを知ったら、かなりそのハードルが下がりました。
あんな、押すだけでスパーン!! と実が飛び出る栗が存在したんですね。
この「ぽろたん」、
全国各地に苗はかなり植えられたものの、まだ、幼木が多く、全国合わせても、数トン、多くとも十数トンしか生産されていない、幻の栗です。(引用:うまいもんドットコム)
とのことで、今のところはネット通販で取り寄せるしかなさそうな稀少品ですが、栗おこわが作りたいなら絶対ぽろたん! というくらい気に入りました。
また来年の今頃、取り寄せて、栗おこわを作りたいなあと思います。