昨年の夏に購入した玄米20㎏に虫(蛾)が湧いて、6ヶ月半かけて除去しました。↓
↑最終的には、小さじ1杯ずつのちまちました虫米除去作業によりなんとかしたわけですが、虫が湧いたと判明した当初は本当にどうしようと思って、破棄することも含め色々と解決法を探しました。
そんな中で、精米器で精米すると、虫は完璧に除去される(*1)という情報が。(参考*1:玄米販売専門店ひらい)
完璧に?? 除去されるの?? それってとても魅力的な響き!
精米器を買うことに
しかし一方で、虫の卵は精米の工程で除去することは不可能(だから、精米しても気温が高くなれば卵は孵化する)(*2)とおっしゃっている方もいて、う~ん、確かに、それはそうかもしれない。(参考*2:福井の米屋)
でも、虫のついた米を精米するというのはなんとなくサッパリして気持ちが良いということは言える。
うちはいつも玄米を買うので、精米器があれば何かと便利そうだとは前から思っていて、けれどなくてもなんとかなるものなので買わずに来たのですが、こういう流れになったのも何かの縁かもしれない……。
ということで、思い切って、精米器の購入に踏み切ることにしました。
タイガーの精米器に決める
ではどの精米器にするか? ということなのですが、まあやっぱり、なるべく安ければ安いほどありがたいとは思いました。
しかしそういう商品は短期間で故障したという口コミがわりと寄せられていて、ちょっと不安に。
安くてもすぐ壊れて買い直すハメになっては結局損だよな……。壊れにくそうなのが良いな……。
そこで、「壊れたというような口コミが少ない」という観点を重視して商品を探し直し、使いやすさや手入れのしやすさ、米の仕上がりなど、総合的になかなか良さそうに思えたタイガーの精米器を買うことにしました!↓
↑こちら! タイガー精米器 RSF-A100R!!(1合~5合)(購入時の価格は22300円) 信頼のMADE IN JAPANです!
開封
↑早速開封!
↑緩衝シートを取ると、ピカピカの本体がお目見えです! 取っ手がついているから持ち上げやすい! わりと軽いのもいい!(本体重量3.6㎏)
↑赤と黒で、洗練された見た目です!
↑本体の裏には4つの滑り止めがついていてビタッと動きません。コード(1.4m)は自動巻取り式(掃除機のように、伸ばした状態からツンッと引っ張ると自動的に戻る仕組み)で便利。
多彩な精米メニュー
↑そしてこちらが! 精米メニュー。全10コースあります。
胚芽米
3分づき
5分づき
7分づき
無洗米
白米
もち米(もち玄米を精米)
古米みがき(古米の酸化した皮膜を取り除く)
やわらか玄米(玄米の表面に細かい傷をつけることでやわらかふっくら玄米ご飯が炊ける)
白米強め(白米をさらに磨き上げてツヤと粘りアップ)
注目は「やわらか玄米」
上記10コースのうち、最も注目なのは「やわらか玄米」というコース。
これは玄米に「隠しカット」を行うタイガー独自の精米応用技術なのだそうで、
炊飯時に玄米についた細かいキズから水を芯まで吸水。
「白米」メニューで炊飯できるので玄米のまま炊くときよりも短い時間で炊きあげます。
しかも栄養価は玄米とほぼ同じなのに、やわらかくふっくら食べやすいごはんが炊けます。
(引用:メーカー公式サイト)
とのこと。
「やわらか玄米」で精米~本体を準備
そこで! 記念すべき初・精米はこの「やわらか玄米」コースでやってみることにしました!
↑本体と付属品はこちら。
↑まず「精米かご」に「精米はね」をセットしておきます。
↑本体に「ぬかボックス」をセットしたら……。
↑「精米かご」をセット。
玄米を入れる~170.5g
↑そこに、精米したい玄米を入れます。
とりあえず1合(150g)精米しようと思ったのですが、どのくらい削れるかわからないので、ちょっと多めに170.5g入れてみました。
↑フタをはめて時計回りに回すと「カチッ」とした手応えがあってフタの▽印と本体の△印が合ってしっかり閉まり、それと同時にボタン操作ができるようになります(フタがきちんと閉まらない限りは操作できない安全設計)。
「やわらか玄米」スイッチオン
↑①「やわらか玄米」コースを選択し、②合数を選択したら③スイッチオン!!
↑中で羽が回転し、ザアアーという音を立てて玄米が精米されていきます。
音量はどのくらいなのかなと思っていたのですが、大風量のドライヤー程度で、そこまで大きな音でもありません。
「やわらか玄米」精米完了
↑30秒経って精米が終了したので、フタを開け、「精米はね」を取り外します。
↑本体から「ぬかボックス」ごと引き上げます。
↑「ぬかボックス」から「精米かご」を外します。
ほとんど削れていない
↑精米後の玄米を量ってみたところ、170.5gだったのが169.1gになっていました。
えっ、1.4gしか減ってないの?? もう少しは削れるのかと思っていたんだけれど、ほとんど削れていない! ビックリ!
↑胚芽もついているし、色、見た目ともに、あまり玄米と変わりない……。
↑かごを外した後の「ぬかボックス」に残された
「玄米」と「やわらか玄米」の比較
↑精米前の「玄米」と「やわらか玄米」を並べるとこんな感じ。
「やわらか玄米」の方が、ちょっとだけつや消しマットな質感になっています。
やわらか玄米を研ぐ
この「やわらか玄米」を研いでみます。↓
↑すると、水を入れて一回目の研ぎでけっこう白く濁った!!
精米していない玄米だと、研ぐときにこんな風には全然濁らないので、「やわらか玄米」って見た目は玄米とほぼ変わらないけれど、やはり表面が削れているんだなあと思わされます。
↑水がだいぶ透明になるまで研ぎました。
やわらか玄米を炊く~白米コースで炊けるというが
さて、この「やわらか玄米」を早速炊いてみたいわけですが、説明書によると炊飯ジャーの「白米コース」で炊けるとのこと。
ほ……本当かよ~~~??
白米コースで炊けるということは、長時間の浸水も必要ないってこと?
……え~~~、そんなことあるぅ~~??
確かに、玄米の表面はうっすらと削れているのはわかる。
けど、白米コースで炊けるほど軟らかくなっているかなあ?? 浸水も白米と同程度で良いの??
うちではいつも、炊飯器で炊くとき、玄米だったら冷蔵庫で二日間(36~48時間程度)は浸水させています。それを、白米と同程度って……怖い…………(笑)。
一晩浸水で炊く(白米モード)
しかしまあ、一度やってみないことには何ともいえない……。
ということで、うちで白米(分つき米)を炊くときの浸水時間(冷蔵庫で15時間~24時間程度)で炊いてみることに。
水加減は、説明書にあった通り、白米と同じ水加減をしてから、1合につき水を大さじ2加えました。
そして、
↑見た目は大丈夫そうです!
↑よそってみました!
↑それではいただきます!
食べてみると……おっ……!! 大丈夫だ、ちゃんと炊けてる。芯が残るような炊きあがりになっていないかと心配したけれど、そんなことない! 普通に食べられる! 美味しい!
うっすら削ってあるとはいえ、かなり玄米に近そうだったお米が、「白米と同様の短い浸水時間」+「白米モード」で炊けるなんてすごい!!
少しボロボロはしている
ただ、やっぱり「白米モード」は圧力のかかりが弱いせいか、少しボロボロとした堅めの食感になってしまっている気もします。
「やわらか玄米」は、玄米と名が付いているだけあって、「玄米モード」の方がやっぱり上手く炊けるのかな……?
「やわらか玄米」を玄米モードで炊いてみる
↑というわけで、今度は「玄米モード」で炊いてみました!!(水加減と浸水時間は前回と一緒)
↑見た目は「白米モード」のときとさほど変わりませんが、心なしか一粒一粒がふわっと大きくなっているかな?
↑食べてみると……オッ!! これは美味!!
「白米モード」で炊いたときよりも、お米がふっくらしていて、モチモチ感もアップして軟らかく食べやすくなっています!!
「やわらか玄米」は白米コースでも炊けるけれど、玄米コースの方がより美味しく炊けることがわかりました。よほど急いでいるとき以外は玄米コースで炊いた方が良さそうです。
「やわらか玄米」の圧倒的利点
その後、「玄米」のまま炊いたり、「やわらか玄米」に精米して炊いたり、色々やってみましたが、そのうち「やわらか玄米」で炊く回数が多くなっていきました。
その一番の理由は、浸水時間が短くて良いから!!
「精米に手間がかかる」というデメリットを、「浸水時間が短くて良い」というメリットが上回ります。
前日の夜に研げば、翌日炊けるという、玄米ではありえないスピーディーさ。これが本当に気楽で良いです。
栄養もあり、食感ふわふわ
それでいて、ぬかをほとんど削っていないので栄養価も玄米に比べて大きくは劣らないし、食感も、ふわふわと噛みやすいものになります。
味は、すごくクセのない玄米ご飯という感じで、玄米独特の香りが弱く、食べやすいです。
玄米食は面倒で実践できていなかったという方や、玄米は味や香りが得意でないけれど栄養価には惹かれていたという方にお勧めできます。
「やわらか玄米」のデメリット
ただ、やはり少しといえどもぬか層を削っているので、その分のせっかくの栄養が減ってしまっているのはもったいない気持ちにはなります。
また、玄米の香ばしさやツヤツヤ、プチプチした食感は減ずるので、玄米のそういう面が気に入っていた方は、ちょっと物足りなさを覚えるかもしれません。
「やわらか玄米」、総合的には気に入った
でも総合的に、「やわらか玄米」、気に入りました!
虫を除去した後の玄米も、「やわらか玄米」に精米して食べたりしました。
なんとなくさっぱりクリーニングできた感じで、米が綺麗になったようで、より安心して気分良く食べられました。
色々な「分つき米」コースで精米
以上、「やわらか玄米」コースを追究してみましたが、その他の「分つき米」コースも一通り試してみました!↓
↑こちら、元の玄米。
↑やわらか玄米。
↑三分づき。
↑胚芽米。
↑五分づき。
↑七分づき。
↑白米。
↑すべて並べるとこんな感じ。
削れる糠の量
それぞれのコースで削れる糠の量(玄米100gあたり)は以下の通り(2~3回実験した平均値)。(※参考に、私が利用しているお米屋さん(京の米職人)に記載の数値も掲載しています)↓
↑精米器の方が、お米屋さんよりは若干多く削れる結果となりました(元々の米の硬さ等によって数値も変わるとは思います)。
胚芽米は三分づきと五分づきの間
ちなみに胚芽米に関して、公式Q&Aに「八分づきくらい」という回答が載っていましたが、糠の削れる量だけで見ると、三分づきと五分づきの間と言えそうです。
裏技:やわらか玄米の二回がけ
それにしても!! 100gあたり、「やわらか玄米」は0.4gしか削れないのに、次の「三分づき」ではいきなり4.5gも削れるなんて、差が大きすぎない??
もうちょっと、「やわらか玄米」と「三分づき」の中間くらいのコースがあったら良いのに……(笑)。
などと考えていてひらめいたのが、「やわらか玄米」による精米を二度行うということ。
実際に7回試してみたところ、削れる量の平均値は100gあたり1.9gで、狙ったとおり、ちょうど二分づきくらいの仕上がりになることがわかりました。
玄米っぽさはなくして白ご飯的な食べやすさを追求しつつも、栄養はなるべく摂りたい……なんてときに使える技だと思いました。
手入れしやすい
また、お手入れに関してですが、これもさほど大変ではありません。
精米後に「ぬかボックス」「精米かご」「精米はね」「本体ふた」の四点を洗うわけですが、ついた糠は水で流せばすぐ落ちますし、労力の面では負担は感じません。
ただ、洗ったあとにその四点をよく乾かす必要があり、そのための置き場所を確保するのにちょっと気を遣うかなとは感じています。
しかしながら、「糠」という、飛び散りやすく、飛び散ったら後々悲惨なことになるものが発生する機械でありながら、その「糠」が本体に残らず、清潔を保ちやすい造りになっているのはありがたいです。↓
↑こちら、精米作業後に「ぬかボックス」を取り出した後の本体。「糠」がまったく残っておらず綺麗なので、サッと拭くだけで収納できます。
玄米を買うだけで済むから楽
こうして現在、精米器が大活躍する日々を送っています。
うちは基本的に玄米食ですが、寿司飯や丼物のときは「分つき米」を使っていて、今まではそのために別途、「分つき米」を購入していました。
それが今は、玄米を買うだけ済むのですから、楽になりました!
長持ちを期待
今後も、「やわらか玄米」を中心に、有効に活用していこうと思います。
17年前に買った「もち玄米」がまだ残っているので、それもいずれ「もち米」コースで精米してみたいです。
玄米に虫が湧いたために精米器を買う流れになったので、そう思えば万事塞翁が馬ですね。
タイガー製品の堅牢性に期待して購入したので、どうか、なるべく長持ちしてほしいです!!