市議会議員選挙の投票日が近いので、家に投票所入場券が郵送されてきたのですが、印刷された自分の名前をまじまじと見て、「あれ?」と思いました。↓
↑遠藤の「藤」の字。何かおかしい。
普通であれば逆ハの字になっているはずの部分が、ハの字になっている。
免許証更新時も…
そういえば、数年前に運転免許証の更新で本籍地の変更をするため書類を提出したときも、「遠藤の「藤」が、住民票に登録されている漢字と異なりますがよろしいですか? 住民票の「藤」に訂正しますか?」と確認されました。
住民票の「藤」もパッと見は普通の「藤」に見えていたので、最初、言われている意味がわからなかったのですが、よくよく見ると、「ハの字の藤」になっていました。
私が提出書類に記入したのは、一般的な「藤」。生まれてこの方、ずっと遠藤の「藤」はこの「藤」を書いてきたので、住民票はどうしてそんな変な「藤」になっているのだろう、別に、住民票通りの「藤」でなくてもまったく問題ないや。と思い、一般的な「藤」のままで免許証を更新してもらいました。
そのときは、その「藤」問題が特に気になることもなく過ぎたので忘れていたのですが、こうして投票所入場券に見慣れぬ「藤」が記載されているのを再び見つけて、「一体、この変な「藤」は何なんだ!」と疑問が炸裂。
ついに調べてみることにしました。
旧字
すると、これは「藤」の旧字(異体字)と判明。(*1)
1945年(昭和20年)以前は、明朝体の活字として新聞でも一般的に使われていたもののようです。(*2)(参考:*1*2Yahoo! 知恵袋)
現在よく見る「藤」は、戦後に新字体として定められたそうです。↓
戸籍の修正もできる…が
本籍地の役所で申請すれば、この、戸籍上の旧字を新字体に修正することは簡単なのだとか。(*3)(参考:氏・名を変更したい!)
自分が日常的に自分の名字として書いているのが「新字体」の「藤」なので、戸籍上の字もそちらに統一した方がややこしくなくて良いのかもしれません。
けれど、一度「新字体」に直せば「ハの字の藤」には戻せないそうですし、顔も知らないご先祖様が遠藤の「藤」を堂々と「ハの字の藤」で書いて提出した様子を想像するとなんとなくそのご先祖様が身近に感じられるようで嬉しいので、修正せずそのままにしておきたいと思いました。
wikipediaによると、本格的な戸籍制度が開始されたのは明治5年(1872年)とのこと。
仮に、この「明治5年」が「ハの字の藤」が遠藤家の戸籍に登録された始まりだとすると、ざっと計算して「曾祖父の父」あたりが書いたものなのではないかと……。
なんだかロマンを感じます!