先日注文した、菊井農園の「あんぽ柿」。↓
↑水分たっぷりでねっとり美味しい干し柿だったのですが、柿好きの母を中心に二人で毎日食べ進めた結果、すでに残りわずかに。
「もっと食べたいから追加注文したい」という母の声でもう一度注文しようと思ったのですが、サイトにアクセスしたところ、すでに売り切れ……。
あんぽ柿って、期間限定販売とは聞いていましたが、本当にすぐ売らなくなってしまうんですね。
市田柿
ということで、今回はあんぽ柿ではなく、普通の干し柿を注文してみることにしました。↓
↑それがこちら! 市田柿(いちだがき)という、長野県で栽培されている品種の干し柿。
『もっちりとした食感と上品な甘味』が特徴なのだそうです。
↑あんぽ柿に引き続き、無燻蒸(硫黄燻蒸処理無し)です!
粉たっぷり
↑そうそう、干し柿といえばこういう感じ、という見た目。ちょっと小さくて、先がとがった形をして、表面に白く粉が吹いていて。
↑ナイフで切ってみると、皿にパラパラと粉が落ちるほど、表面の粉がたっぷり!
実(み)にはふっくらと厚みがあります。
もちもち
どんなものなのか、早速食べてみると……。
おっ! サクッと噛み切りやすい! 確かにもっちり食感! 甘くて美味しい!
適度な軟らかさが良いです。
私が今まで食べたことのある干し柿って、もっとすごく乾燥していて、表面が固く、「ブチッ!!」と噛み切らなければいけない感じでした。
しかしこの市田柿は乾燥が抑えられていて、しっとりふっくら。とても食べやすいです。
粉が美味しい
そして、表面に、粉砂糖をまぶしたように薄くついている白い粉が、舌に載せるとスッと溶け、繊細な甘さで美味しい。
干し柿の粉が美味しいなんて感じたことは初めてです。
表面の粉の名:柿霜(しそう)
興味を持って調べてみたところ、この白い粉、果実の中の糖分が結晶化したものなのだそう。
成分は「マンニトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖」(*2)など。
柿霜(しそう)と呼ばれることもあるそうで、『均一に薄く粉に覆われた市田柿は極上とされる』(*3)そうです。(引用*1,*3:JA南信州、*2:健康食品辞典)
柿霜の効能
そしてこの柿霜は漢方薬として用いられるのだそうです。
柿霜の効能は
とのことで、なんだかすごく気管支系に良さそう。
(柿霜を集め、加熱して飴状にしたものは柿霜餅(しそうへい)と呼ばれるそうです。)
ヒンヤリ感
また、柿霜の成分である「マンニトール」は、『負の溶解熱を持つため、キャンディーなどにヒヤリとする爽快感を与えるためにも使われる』(引用:wikipedia)そうで、そう言われてみれば、干し柿の粉って、なめるとちょっとスッとする気がする。
あの、少しのスッとした感じも、口内や喉の炎症を鎮めるのに良さそうですよね。
干し柿の底力にびっくり
いや~、しかし、干し柿の粉にそんな効能があったなんて全然知らなかったのでびっくりです!!
干し柿が出回る頃ってちょうど風邪が流行る時期なので、効能的にもぴったりで、なんだか偉大な自然の摂理のようなものを感じてしまいました。
神様が冬の風邪のために用意してくれた天然の薬、みたいな……。
干し柿の粉だけカリカリ削って集めて食べたくなりますね!
良いおやつ
あとこの市田柿、その甘さのおかげで胃にガツンと来て、1個食べただけでもかなり満足感があります。
しかし、その満腹感は「胃にたくさん食べ物が入ったことによりもたらされたもの」ではないので、翌日はスッキリ無くなっており、もたれることがありません。
そんなところが、おやつとして優秀だなと思いました。
二種類の干し柿
今回、短い期間に「あんぽ柿」と「市田柿」、二種類の干し柿を味わえたわけですが、比べてみて、私はどちらかというと「市田柿」の方が好みかなと思いました。
甘みが爽やかで、乾燥しているので手で持てて、スナック感覚でサクサク食べられるところが気に入りました。
母は、「あんぽ柿」派。
濃厚な甘みと、あんこのようなねっとり食感が好きとのこと。
「あんぽ柿」の方が生の柿の風味が強く残っているので、元々柿が好きな人は「あんぽ柿」派になるのかもしれないと思ったりします。
ただ、あの表面の粉「柿霜」は「市田柿」(普通の干し柿)にしか出ないものなので、「柿霜」を求める場合は「市田柿」の方が良いですね。