先日、かの有名な福井県の永平寺(えいへいじ)で使われているという線香、「零陵香(れいりょうこう)」を購入して焚いてみました。↓
↑今まで嗅いだことのないとても個性的な香りの線香だったわけですが、この零陵香には他にも二種類の高級品(新特撰零陵香、沈香零陵香)が存在しており、気になったので、どちらも試してみることにしました。
新特撰零陵香
まずは二種のうち、安価な方から。↓
↑新特撰零陵香。1本あたりの値段は約6円(普通の零陵香は1本約4.8円でした)。
お店の説明によると
零陵香の優しい香りはそのままに、原料がグレードアップされています。
香りは、古典的なやわらかで、癖のない落ちついた香りです。
とのことで、どんな感じなのか、果たして……! 箱オープン↓
↑おお……。黄色く派手だった零陵香とは打って変わって落ち着いた色合い。
直接匂いを嗅いでみます。
くんくん……う~ん、零陵香の「酸っぱい木」のような香りに「スパイシーな甘さ」が加わっていて、零陵香のクセが抑えられているというか、とっつきやすい香りにはなっています。
それでは早速焚いてみます!
いわゆる「線香」っぽい香り
供養部屋を出て、漏れ出てくる煙の匂いを嗅いでみると……。
なんだかとても……懐かしい線香の匂い。
小学生時代、お盆の時期に仏壇のある友達の家へ行くと、こんな匂いが漂っていました。
昭和の住宅を思わせる、「THE・線香」という感じの香りです。
伽羅系ではある
匂いの方向性としては良く言えば伽羅系というか、ポマード(男性整髪料)系なのですが、ちょっと雑味・渋みがあります。
零陵香とは全然違う
零陵香の上位バージョンということで、匂いも近いのかなと思っていたのですが、まったく違うことに驚きました。
零陵香は洗濯洗剤のような、どちらかというと若々しい感じの匂いでしたが、この特撰零陵香はお年を召した男性を思わせるような渋い匂いです。
残り香が弱いのが良い
そしてこの線香、焚いたあと、あまり匂いが残りません。
強い香りが残りすぎる線香は苦手なので、その点は好印象を持ちました。
無難な線香を求める人に
そんな感じの「新特撰零陵香」。
高級というよりは庶民的な、どこか昭和チックで懐かしい香りで、「ああ、線香っぽいな」と誰もが感じるような無難さがあると思いました。
普段、スーパーで一般的な線香を買っていてその匂いを気に入っている人が、あまり冒険せず、でもちょっとだけ違う香りを楽しみたい……なんてときに試してみると良い線香かなと思います。