うちでは、昔はわりとよく食後にコーヒーを淹れて飲んでいたのですが、ここ数年はもっぱら煎茶(有機栽培「さやまかおり」)オンリー。
食後のおやつとして、洋菓子ではなく、せんべいとか焼き芋とかを食べることが多くなったのが大きな理由かなと思います。
しかし、数ヶ月前から、「久しぶりにケーキを焼いて食べたいね」なんて話が出ており。
ケーキといえばコーヒーでしょうということで、ケーキを作るタイミングに合わせて約三年ぶりにコーヒーを淹れることにしました。
コーヒーポット
道具は揃っているので淹れるのは簡単……ではあるのですが、一点、私の心に引っかかっていることがありました。
それは、コーヒーポット。
うちにあるのは、カリタのステンレス製ポット。↓
↑こちら、とても注ぎやすくて良いのですが、問題なのはステンレス製ということ。
蒸留水には金属の臭いが移りやすい
うちでは、2011年から飲料水と料理に使う水に蒸留水を用いているのですが、蒸留水は不純物がなさすぎるせいか、金属の臭いが移りやすいのです。
だから、お茶を淹れるために沸かすお湯を作るヤカンも、ホーロー製のもの(野田琺瑯のアムケトル)に買い替えました(ホーロー容器はガラス質で水に臭い移りしないので)。↓
コーヒーポットもできればホーロー製だったら良かったんだけれど……。
ホーロー製のコーヒーポットを買う、という選択肢もあるけれど、しょっちゅう使うものではないから、あまりお金はかけたくないし……。
ホーローヤカンでどうにかならないか
多少の金属臭は気にせずステンレス製コーヒーポットを使うとか、蒸留水ではなくて浄水器を通しただけの水(蒸留水よりは臭い移りしにくい)を使うとか、色々考えたのですが、一番心惹かれたのがホーロー製ヤカンでコーヒーを淹れるという方法。
宮崎駿さんがやっていた
というのも、先日、テレビで宮崎駿さんのドキュメンタリー番組を見たのですが、その中で、宮崎駿さんがヤカンのお湯でコーヒーをハンドドリップしていたんですよね。
ヤカンから直接注ぐわけですから、細い水流でゆっくり淹れる……なんてことはできないのですが、手早く楽にコーヒーを淹れるには良さそうな方法に見えました。
……私の頭の中は、宮崎駿さんのコーヒーヤカンハンドドリップ姿でいっぱいになり……(笑)。
一度試してみたい!! ということで、ヤカンハンドドリップに挑戦してみることにしました。
お湯の太さ
ヤカンハンドドリップで心配なのは、出るお湯の太さ。
コーヒーポットは、限りなく「一滴一滴」に近い、細いお湯を注ぐことが可能です。↓
↑アムケトル(ホーロー製ヤカン)もだいぶ細くは注げるのですが、本職のコーヒーポットには及ばない。
この差が果たして味にどう出るか……。
と思いながらも、まあ、一度やってみよう! ということで……。
ヤカンハンドドリップ
↑やってみた! すると、ムムム、「サーバー+ドリッパー」で高さがあるから、そこまでヤカンを持ち上げるのに腕が疲れる! お湯を細く出すのが難しい!
やっぱりちょっと、コーヒーポットのときよりコントロールが色々と効きにくく、せわしない感じ。
けれどなんとか……。↓
↑コーヒー抽出完了。
飲んでみると……。
あ、美味しい。
コーヒーポットで淹れたときと比べても遜色ない味わいです。
ケーキとともに、美味しく飲むことができました。
総合評価
ヤカンハンドドリップを試してみて、メリット、デメリット、両方あると思いました。
メリットは、
・お湯がたっぷり沸かせる。(ヤカン満水時2L。コーヒーポットは1L)
・蒸留水に臭い移りしない。
・わざわざコーヒーポットを出すのではなく、すでに台所にあるヤカンを使えるから気楽。
デメリットは、
・重たい。(ヤカン自体の重さが1kg。コーヒーポットは555g)
・お湯を細く出すのに限度がある。
……蒸留水使用時のコーヒーポットとして「ステンレス製コーヒーポット」と「ホーローヤカン」を比べた場合、総合的に考えると、微妙なところではありますが、ホーローヤカンに軍配をあげたいかなと思いました。
コーヒーポットの、「お湯を細ぉ~く出せて小回りのきく感じ」はかなり魅力的なのですが、やっぱり、ホーローヤカンだと蒸留水の味・匂いのクリアさを保てるというのが一番大きいです。
ベストはホーロー製コーヒーポットを買うこと
……まあ、ベストは、ホーロー製のコーヒーポットを買うということなんだろうなあ……。
まあ、今すぐということではないけれど、検討しても良いのかなあと思ったりもします。
とりあえずホーローヤカンで凌(しの)いで、「もうどうにも我慢ならん! お湯をメッチャ細~く出したい!!」となったらホーロー製のコーヒーポット、買ってみるかもしれません。