私がいつも作っている自家製ヨーグルトには、材料として「無脂肪牛乳」と「ヨーグルト」が必要なわけですが、無脂肪牛乳が売り切れで入手できなかったときは、以前も記事にしたように、スキムミルク(脱脂粉乳)を水に溶かしたものを無脂肪牛乳の代わりとして使っています。↓
↑スキムミルクを水に溶かすときは、このように、付属スプーンの背を容器側面に押しつけて、水と粉が混ざってダンゴ状になっているのをすりつぶしていきます。
ダマが残らないよう完璧に混ぜるまでに要する時間は5分。
……これがけっこう大変なんですよね!! 腱鞘炎のように手も痛くなるし!
泡立て器を使う
スキムミルクを、もっと楽に溶かしたい。
それは最初から感じていて、だったら、泡立て器を使えば良いんじゃないかとは思っていました。
けれど泡立て器を使うとなると、泡立て器の煮沸消毒が必要になります。
それが面倒で今まで泡立て器を使ってこなかったんだけれど……。
でももう、付属スプーンを使ってチマチマ溶かすのも限界だ! 時間がかかって仕方ない! ここはもう、煮沸消毒の面倒さを引き受けてでも、泡立て器を使おう!
↑ということで、ついに、スキムミルクを溶かすのに泡立て器を使ってみたのでした。
すると、今まで5分かかっていたところが、10秒ほどであらかた溶かせて、容器の隅っこに残ったダマを付属スプーンで掻き出してまた溶かす……というちょっとした手間は発生したものの、1分もあれば溶かし作業がすべて終わるという早業(はやわざ)!!
かなり完璧に綺麗に溶けるし、手も全然疲れないし、これはいいやと思いました。
ヨーグルトが粘る
しかし。
泡立て器でスキムミルクを水に溶かしてヨーグルトを作ること数回。
そのたびに、なんだか、できあがったヨーグルトが粘る(糸をひく)のです。↓
↑最初は、「なぜかカスピ海ヨーグルトみたいな仕上がりになったな」と思う程度だったのですが、あるとき、上の写真のように、まるでトルコアイスのような、納豆のような、山芋すり下ろしのような、非常~~な粘りを見せるヨーグルトができあがってしまって、さすがに何かおかしいと首をかしげました。
味も、酸味が弱く、乳酸菌のはたらきが鈍っているような感じを受けました。
煮沸消毒が十分でない?
心当たりは……実は少しありました。
それは、泡立て器の煮沸消毒の仕方。
……というのも、私は、泡立て器を、先端の4cmほどしか煮沸消毒していなかったのです。
↑なぜなら、スキムミルクを水に溶かすとき、泡立て器はその先端の3~4㎝程度しか溶液に浸かりません。
↑だったらそこだけ消毒すれば良いんじゃない? と思い、小鍋に4cmの水を張って沸かし、そこに泡立て器の先端を2分ほど浸けることで「煮沸消毒した」ということにしていたのです。
↑こんな感じ(実際は、グラグラと湯が沸いているところに浸けます)。
↑その方法で煮沸消毒できたのは、泡立て器の下部4cm。
……これで十分かなと思っていたのですが、やっぱり、ちょっと足りなかったかな。
熱湯に浸かっていなかった部分に付いていた雑菌がヨーグルトに入って、変な粘りの原因になっちゃったかな。
もっとしっかり煮沸消毒
ということで、事の真相を確かめるべく、私は、泡立て器をもっとしっかり煮沸消毒してみることにしました。
↑鍋には、今までの2倍、水深8㎝になるよう水を張ります。
↑湯を沸かして、そこに泡立て器を浸け、2分待ちます。
↑これで、ゆとりを持って、先端8㎝の煮沸消毒ができました。
↑その泡立て器でスキムミルクを溶かす!!
できあがり
↑そしてできあがったのがこちら!! かなりきちっと固まっているぞ!(「スキムミルク+水」溶液とR1ヨーグルトで作成)
すくってみると……。
↑あっ。
まったく粘っていない!! 加熱消毒済みの付属スプーンを使ったときと同様の、キレのある仕上がり!!
味も、酸味がきちんと生きていて、うまくいったときのヨーグルトの風味そのものです。
ああ~っ、やっぱり原因は煮沸消毒の不足にあったんだ~~。
今後はしっかり煮沸消毒
水を鍋に多く張れば、その分沸くまでに時間がかかってまどろっこしいですし、光熱費もかさむので、そういう諸々を合理化するために必要最低限の水量で煮沸消毒を済ませようとしていました。
しかしそれだと、スキムミルクを溶かすときに雑菌が入りやすく、ヨーグルトの粘りの発生や風味の低下につながってしまうということがわかりました。
ですから、今後はちょっと面倒でも、たっぷりと湯を沸かして、十分に泡立て器を煮沸消毒することを心がけたいと思います。