「ヨーグルティア」で作る、自家製ヨーグルト。
いつも、材料には、「牛乳」と、種菌として「市販のヨーグルト」(R1、LG21)を使ってきました。
しかし、「ヨーグルティア」購入当初から、ずーっと気になっていた種菌があるんですよね。
それが、「ヨーグルティア」製造メーカーである「タニカ」が販売する「ABCT種菌」なるもの。↓
↑4種類の乳酸菌が含まれた「粉末種菌」とのことで、タニカが販売しているなら何か本格的そうだし、どんなヨーグルトができあがるのか、興味がありました。
値段がネックだった
しかし、ネックだったのはその値段。
「ABCT種菌」は、10包で1620円(税込)するのです。送料を含めるともっとかかります。
つまり1包(ヨーグルト作り1回分)で162円以上することになり、それだったら、市販のヨーグルトを買った方が安い(明治R1なら一個で140円程度)ということになるのです。
ここがハードルになって、「ABCT種菌」にはずっと手を出せずに来ました。
けれど。そんなことを言っていては、一生「ABCT種菌」を試さないまま終わってしまいます。
それでも良いかもしれないけれど……一度くらいは……一度くらいは試してみたい!!
取り寄せた
↑ということで! 思い切って「ABCT種菌」10包入りを買ってみました!
↑個包装で、一包につき2g入り。
原材料
↑原材料はこちら。脱脂粉乳と、乳酸菌が4種類。綺麗さっぱり、完全に無添加です。
↑それぞれの乳酸菌の頭文字を取って「ABCT」と名付けられたようです。
↑同封されていたパンフレットに記載の方法に沿って作っていきます。
ヨーグルト作り
↑まず! レンジで加熱殺菌した容器に、牛乳(使ったのはいつもの「町村無脂肪牛乳」)を少量注ぎます。
↑そこに!!満を持しての 「ABCT種菌」を!! サラサラ~ッとすべて入れる!!
↑種菌をすべて投入完了!! ……って、なんだか、種菌、少なくない?? 見た目がほんのちょびっとなんだけど。これで本当に、ヨーグルトにするのに足りるんだろうか?
……まあ、1包につき乳酸菌が2000億個入ってるってことだから、人間の目には少なく見えても、菌の世界的には大丈夫なんだよ、多分……。
↑と、自分に言い聞かせながら、ダマが残らないように粉末種菌をよく混ぜて溶かします。
↑牛乳を追加してさらに混ぜます。
↑最終的に牛乳1Lをすべて注ぎ、よく攪拌して終了。
42℃、12時間
↑指定通り、42℃の12時間でヨーグルティアにセット。
……私はいつも43℃の9時間でやっているので、12時間って長いな!と思いました。
やや低温で、じっくり長く発酵させることが必要な乳酸菌なのかな。
そして、12時間が経過。
冷蔵庫に移して一晩置き、いよいよ! できあがったヨーグルトとご対面です!
完成
↑ジャジャーーン!! 初・ABCT種菌ヨーグルト!!
本当にちゃんと固まっているんだろうな……?
↑おっ……。おっ?? 一応、固まっているような気配!!
↑スプーンをそっと入れてみると……。おおっ。
↑すくえた……すくえたどーー!! ちゃんとヨーグルトになってるっぽいーー!! ヨシ!
味は…
↑早速、作りたてのABCT種菌ヨーグルトを食べてみることにしました。
一さじ、口に入れてみると……。……ん?
………………ん?
これは……。味、うっす!(薄)
いや、味が薄いというより、もう無味無臭のレベルやで。酸味も無いし。
こんなに淡泊な味わいのヨーグルト、初めて食べた!!
美味しいかどうかと言われると、無味無臭だから、クセが皆無で、美味しくなくはないんだけれど、なんだろう、もう少しヨーグルトっぽい香りとか味わいみたいなものがあっても良いような気がする。
へえ~、これがABCT種菌ヨーグルトかあ。
でもまあ、全体的にうまく固まってくれたし、滑らかな舌触りは良い感じだし、ヨーグルトとして普通に消費できそうではあるな。
……と、初日はそんな感想だったのですが。
翌日に味が変わる(美味しくなる)
翌日。
昨日のABCT種菌ヨーグルトの余りを引き続き食べてみたところ、あれ?? と思いました。
どうしたんだろう。味が変わってる。美味しくなってる!!
昨日は無味無臭だったのに、今日は、クリーミーなコクが増して、まろやかになっている。香りも、市販のプレーンヨーグルトのような、美味しそうなものになっている。
何か、冷蔵庫の中でさらに発酵が進んだような感じ。
最初に要した発酵時間も長かったし、この種菌は、時間をかけてじっくり発酵させると良いタイプなのかな?
少なくとも、「42℃・12時間」での発酵が終わったあと、冷蔵庫で一日半(36時間)は置いた方が良い(美味しくなる)ということがわかりました。
買い置きできるのが良い
こうして、ABCT種菌による初めてのヨーグルト作りを無事終えることができてホッとしました。
あんな、見た目はほんのちょっとの粉末を混ぜるだけで牛乳がヨーグルトになってしまうなんて、本当に乳酸菌の力ってすごいですね。
それと、このABCT種菌を使う一番の利点と感じたのは、消費期限が長いから買い置きができるということ。↓
↑2018年11月に購入したABCT種菌の消費期限は、なんと驚異の2020年2月。あと一年三ヶ月もあります。
市販のヨーグルトは、生ものですから、買ってからせいぜい十日くらいで賞味期限を迎えてしまって、一度にたくさん買い置きしておくということができません。
その点、ABCT種菌は保存が利いて備蓄できるので、たとえば以前、地震による道内の大規模停電でヨーグルトが店頭から消えて困ったことがあったのですが、そんなときも慌てず済みます。
無脂肪牛乳が品切れのときのために「スキムミルク(脱脂粉乳)」を常備しているように、ヨーグルトが手に入らないときのためにこの「ABCT種菌」を買っておくというのは良い手段だなと思いました。
賞味期限が切れる頃に10包を使い切る算段で、大事に使っていこうかなと思います(そしてまたその頃に買い足そうかな?)。
追記:酸味を増させる方法
その後、何回かABCT種菌でヨーグルトを作ったのですが、無味無臭な仕上がりになりやすいABCT種菌ヨーグルトに、少しでもヨーグルトらしい酸味を増させるコツをつかんだ気がします。
それは、種菌を牛乳に混ぜるときに、ただ単にかき混ぜるだけではなく、粉(種菌)をすりつぶして牛乳によーく溶かし込む意識を持つこと。
スキムミルク(脱脂粉乳)を水に溶かして無脂肪牛乳を作るときと同じように、スプーンの背を内容器の壁にこすりつけるようにして種菌をすりつぶします。
種菌が牛乳によりなじみ、細かく分散することによって、少しでも酸味のある、ヨーグルトらしいヨーグルトができあがる気がします(それでもやっぱり、一般的なヨーグルトよりだいぶ酸味は弱いですが)。
追記2:泡立て器で混ぜると良い
その後、スキムミルクを水に効率良く溶かすために「ミニ泡立て器」を購入したのですが、ABCT種菌をこの「ミニ泡立て器」を使って牛乳に混ぜると、適度に酸味とコクのある美味しいヨーグルトができあがるようになりました。
やはり種菌を牛乳の中によくなじませるのが成功のコツだったようです。
スプーンの背ですりつぶして混ぜるより楽でもあるので、泡立て器による攪拌、お勧めです。