私は生まれつき卵の食物アレルギー持ちで、食べるとアトピー性皮膚炎の湿疹が出るため、小学校に上がるまでは完全除去、それ以降は少量なら平気になったものの、積極的には食べないようにして生活してきました。
ただ、卵自体は好きなので、どうにかアレルギー症状の出にくい食べ方はないか試行錯誤し、どうしても食べたいときはエサの内容に気をつけた平飼いの有精卵(1個50円ほどのもの)を選ぶようにしていました。
同じ卵でも、平飼いの有精卵だと、アレルギー症状がまったく出ずに済んだりするんですよね。
有精卵でも生卵や半熟だとダメ
しかしながら、たとえ「平飼いの有精卵」でも、吐き気や全身倦怠感などの、わりと強めのアレルギー症状につながってしまうこともありました。
それは、生卵や、半熟状態で食べたとき。
たとえば、すき焼きの生卵。半熟卵のオムライス。これらを食べたときにどうも体調が下がるのでおかしいなと思って色々検証したところ、卵が原因だとわかりました。
錦糸卵など、しっかり加熱した卵であれば大丈夫なのです。生っぽいときだけ、問題が出るようでした。
生、半熟でも症状の出ない有精卵「大雪なたまご」
けれど!! 平飼いの有精卵を
↑それがこの!! 北海道東川町ファーム・レラの「大雪(たいせつ)なたまご」!!
エサの内容が明確
↑「大雪なたまご」がすごいのは、エサの内容が明確なところ。↓
小麦(規格外のもの)(北海道産)
くず米・米ぬか(北海道産)
魚粉(酸化防止剤無添加)
ホタテの貝殻
野菜(主に東川町産)
大豆(規格外のもの)(北海道産)
基本的に『北海道産の「人間が食べられる」、「素性のわかる」もの』(*1)というコンセプトでエサを与えているとのことで、栄養バランスもとれているし、本当に、人間が食べても健康に生きていけそうな内容です。(引用:*1「大雪なたまご」販売ページ)
「大雪なたまご」以外でも、「平飼いの有精卵」として売られている卵は「非遺伝子組み変えのトウモロコシ」「国産の米」など、安心できるエサを与えていることを謳っているものが多いですが、「大雪なたまご」ほどその内容をはっきりとすべて提示している卵は私が知る限りでは見たことがありません。
それだけ安全性に自信がある証拠なのかなと思います。
薬剤、添加物不使用
また、必要最小限の法定ワクチン以外、薬剤(ホルモン剤、抗生物質)不使用(*2)。このへんも大事な安心ポイントです。
もちろん、卵黄の色を濃くするための着色料、その他添加物も与えられていません(*3)。
(参考*2、*3:道の駅「ひがしかわ」、「大雪なたまご」販売ページ、いきなり道北卵サミット)生産者の娘さんが卵アレルギー
そしてなんと言っても信頼がおけるのが、生産者ご夫婦の娘さんが卵アレルギーであり、その娘さんでも食べられる卵を生み出そうとして作られたのが「大雪なたまご」であるということ。
(鶏の)エサに家庭の台所から出るキャベツの外葉、魚のアラ、近所からいただいた麦などを与え、産んだ卵をお子さんに少量与えたところ…、(アレルギー)反応が出なかった。(*4)(引用*4:東川米タウン カッコ内は筆者)
とのことで、元々、卵アレルギーの人でも食べられるように工夫されて作られた卵なのですから、私の体にもアレルギー症状が出なかったのはなるほど納得! です。
米由来の白っぽい卵黄
↑「大雪なたまご」は、卵黄が白っぽいレモンイエロー。
これは、エサの中に米が多く含まれる卵の特徴なのだそう(エサのトウモロコシ比率が高いと卵黄の黄色みが強くなる)。(*5)(参考*5:飼料用米の生産・給与技術マニュアル)
↑溶き卵にしてもかなり白っぽくなります。
↑薄焼き卵にするとこんな感じ。
あっさり、優しい味わい
「大雪なたまご」は、鶏のエサが油っこくないもの(米、小麦、野菜、大豆)メインである影響か、卵臭さがなく、あっさりとした、優しい味わいです。
色んな卵料理がふんわり仕上がり、きめ細やかで、とても美味しいです。
生、半熟でも大丈夫
オムライス
↑「大雪なたまご」で作ったオムライス。
↑オムライスは、薄焼き卵の内側を半熟っぽく仕上げると美味しいですが、「大雪なたまご」ならそのように作ってもあとで具合が悪くなりません。
すき焼きの生卵
↑すき焼きの肉に「大雪なたまご」の溶き卵をつけて。
以前、「大雪なたまご」以外の「平飼い有精卵」ですき焼きを食べたとき、吐き気に襲われ、ベッドに入ってからもずっと気持ちが悪く苦労しました。
「大雪なたまご」であれば、生卵で3個くらい食べても何の症状も出ないので、他の「平飼い有精卵」でも同じだろうと思っていたところ、まったく違ったので驚きました。
なぜ「大雪なたまご」なら大丈夫なのか
生や半熟状態で食べたとき、他の「平飼い有精卵」ではアレルギー症状が出るのになぜ「大雪なたまご」なら大丈夫なのか。
これは、私もはっきりとした原因はわからないのですが、今まで生や半熟で食べて症状が出た有精卵と「大雪なたまご」の鶏のエサ内容を比べたとき、大きく違うのは「トウモロコシが含まれているか否か」だと感じるんですよね(「大雪なたまご」の鶏はトウモロコシを食べていない)。
アレルギー・アトピー体質の人間にとって「油分・脂肪分」ってけっこう大敵で、良くない脂質を摂りすぎると皮膚症状につながりやすかったりするのですが、トウモロコシは米と比較すると脂質が多く(*6)、その油分も、アレルギーに悪影響を与える「リノール酸」がメイン(*7)なので、そのへんがもしかしたら関係しているのかなあ??? なんて、まったくの推測ですが思ったりしています。
(参考:*6女子栄養大学出版部五訂増補食品成分表2006 *7新宿駅前クリニックの皮膚科コラム、植物油のヘルシー成分)大雪なたまごは入手が難しい
というわけで、生や半熟卵メインの料理が食べたいときには必ずお世話になっている「大雪なたまご」なのですが、大量生産していないため、販売店舗が限られ、しかも入荷曜日も決められているため、地元であってもなかなか入手が難しい!
「大雪なたまご」が欲しいときには、販売日に合わせて、「大雪なたまご」のためだけに買い出しに行く必要があります。
ネットで買えるようになる
もちろんネット販売もしておらず、知る人ぞ知る……的な卵だったのですが、昨年末、「大雪なたまご」を買えていないのに生卵が必要になったときがあって、ネットで売られていたら良かったのに~とダメ元で検索してみたらなんとヒット!
送料がけっこうかかるものの、楽天市場で「大雪なたまご」が買えるようになっており、これなら皆さんに紹介できる! と喜び勇んで今回の記事にしました。
(ただ、入荷次第の発送となるため、注文から到着までは少し余裕を見る必要はあります。)
しっかり梱包
↑試しに、ネットで取り寄せてみた「大雪なたまご」がこちら。段ボールの中にしっかりピッチリ、クッション製の高い緩衝材とともに梱包されていて、一つの割れもなく届きました。
6個入り702円と、地元で販売されているものより高価ですが、その分、パッケージが頑丈かつ立派で、卵1個1個が大きく粒ぞろいでした。卵の中でも特級品を選りすぐっている感じ。ギフトにも向いていそうです。
(販売店(花七曜)が富良野のドライフラワー屋さんなので、段ボールからかすかにラベンダーポプリの香りがしていてすごく素敵でした。)
末永い生産希望!
私が現時点では唯一、生や半熟でもアレルギー症状なしで食べられる「大雪なたまご」。
これからも、いざというときのお助け卵として食べていきたいので、ぜひファームレラさんには末永く生産していただきたいです。
卵アレルギーで「大雪なたまご」を召し上がりたい方への注意点
卵アレルギーは個人によって重症度が異なるので、私は食べて問題なくても、人によっては症状が出るということもあると思います。
もし卵アレルギーで「大雪なたまご」を試してみたいと思われる方は、何か健康に害が出た場合、当方では責任を負えませんので、かかりつけの医師に相談の上で、健康に危険のないよう、十分に注意した上で召し上がっていただきますようお願いいたします。