四月の半ば頃、テレビを見ていた母が突然欲しがったもの。
それが……。
鯛の浜焼き。
鯛の浜焼きとは、鯛を『塩田の塩釜から揚げられた熱い塩の中に入れて蒸し焼き』(*1)にしたのが始まりの、『平安時代から朝廷に献上されている』(*2)魚料理。(出典:*1,2讃岐名物鯛の浜焼き)
めでたい席で食べられることが多いそうです。
母いわく、この鯛の浜焼きがニュース番組内で紹介されていて、食べたくなったとのこと。
値段が…
確かに美味しそう。私も興味はある。けれど、ちょっと調べてみたら、そのお値段の高級なこと!! 大きいのは1万円くらいする!!
いや~、さすが鯛というべきか……。
しかしそもそも、母はそんなにこの「鯛の浜焼き」というものに本気なのだろうか?
テレビでちょっと美味しそうなものが出てくるとすぐ「食べたい」という母だから……。
しばらく経てば情熱も消えるのでは……。
そう思ってずっと静観していたのですが、一ヶ月ほど経って再び母に「鯛の浜焼きってまだ食べたいの?」と聞くと「食べたい」とのこと。
う~ん。「鯛の浜焼き」は、鯛が一番美味しい時季(三月~六月頃)限定のものらしいし。頼むなら今だよなあ。
……母の退職祝いを兼ねてという名目で買おうかな? 「めで鯛」ということで……。
そして意を決して……。
取り寄せてみた
↑はるばる愛媛県(今治)から取り寄せてみた! 鯛の浜焼き! 国産の鯛使用のものです。
(今回注文した「鯛の浜焼き」は、「昔ながらの製法を引き継ぎながらも、現在の製造法でより旨味が出るようにガスで蒸し焼きにしたもの」だそうです。)
↑段ボールを開けると竹皮の包装がお目見え!
↑中には全長40㎝ほどの立派な鯛が!
……こんな立派な尾頭付きの鯛を生まれて初めて見ました。本当に威厳のある姿ですね。さすが、七福神の恵比寿様が抱えている魚だけあるよ。
↑添付の説明書に従って包丁で切れ目を入れ、身をほぐしてみると……おっ! とっても身厚!
これが鯛の浜焼き……どんな味なんだろうワクワク……と思いながら食べてみます。
噛めば噛むほど
すると、とても身の密度が高くて、しっとりほろほろ、噛めば噛むほど味が出る! じんわりした塩加減も絶妙!
これは美味しいです! ご飯が進む!
小骨もほとんどなくて、食べやすい。 全然生臭くないし!
母は、「味や食感が毛ガニに通じている」と言っていて、確かにそんな感じもしました。
二人で、たっぷりと鯛を堪能しました!
高価だったけれど、値段分の満足感は得られました!
母が目をつけなければ一生食べずに終わったかもしれないものなので、今回、食べられて良かったです。
ちなみに、余った頭と骨は煮出すと美味しい吸い物になるらしいので、明日、試してみようと思っています。
(追記:お頭と骨でお吸い物を作ってみました! 濃いダシが美味しい!↓)