2013年の12月に、ティファールの、当時における最高級グレード塗装が施されたフライパンを購入しました。↓
↑「十年もてばいいな」なんて思っていたのですが、使い込んで、丸五年経過した現在……。↓
↑中央の塗装が剥げっ剥げになってしまいました(泣)。
買い換え
↑中央にあった赤いマークなんて跡形もない。
ここまで剥げてしまうと、調理中に食材がフライパンにこびりついてとても使いにくい!
しかも、剥げた部分から体に良くない成分みたいなものも出ていそうで怖いし、もうこれは買い換えた方が良い!
というわけで、五年ぶりに!! 新しいフライパンを購入することにしました。
フッ素樹脂加工が使いやすいけれど
新しいフライパンを選ぶにあたり、まず考えたのは、どんな素材のフライパンを買うかということ。
使いやすさで言えば断然フッ素樹脂(テフロン)加工のものだと思うし、今までもずっとフッ素樹脂加工フライパンを使ってきました。
けれど、フッ素樹脂加工のフライパンって、何か、下手をすると体に良くないみたいなことを以前から小耳には挟んでいて、それが、ずっと気になっていました。
けれど、じゃあ具体的に何がどう体に良くないのかというのは知らず、調べることもないままにここまで来ました。
最初はフッ素樹脂加工じゃないものを検討
まあ、できればフッ素樹脂加工じゃない方が安全なのかなあ?
と、鉄のフライパン、ステンレスのフライパン、ホーローのフライパン等をまず検討しました。
けれどやっぱり、手入れのしやすさ、洗いやすさ、調理のしやすさを考えると、フッ素樹脂加工のフライパンが便利だよなあという結論に至るのです。
フッ素樹脂加工の危険とは何か
次も、フッ素樹脂加工のフライパンがいいな。
フッ素樹脂加工って、何が危険だというんだろう。
……と、私はようやく、フッ素樹脂加工の危険性について調べてみることにしました。
PFOA
そこで出てきたキーワードが「PFOA(パーフルオロオクタン酸)」というものです。
この「PFOA」というのは、
フッ素樹脂を作るときの補助剤。(*1)
一旦生体内に取り込まれると排出されにくい性質(生体蓄積性)がある。(*2)
長期にわたり摂取した場合毒性(生殖毒性、肝毒性)を発現する。(*3)
(参考・引用:*1sanctum、*2*3AGCセイミケミカル株式会社、食品安全総合情報システム)
ということで、つまり、フライパンを使っているうちに剥げ落ちてくる「フッ素樹脂塗装」の中に「PFOA」が含まれている場合、「PFOA」ごと摂取してしまっていることになり、それが人体に良くないということになります。
PFOAフリー
しかしこの問題には解決策があります。
それは、フッ素樹脂加工の中にPFOAを含まないもの、「PFOAフリー」を明言しているフライパンを選ぶということ!!
そういうフライパンは、探せばちゃんと存在します。
というわけで、選ぶフライパンの方針が固まってきました。
フライパンの条件
最終的に、掲げた条件はこちら。
PFOAフリー
IH(電磁調理器)対応
直径28cm(大きめ)
深さが5cm以上(深め)
製造国が中国、韓国以外
以上の五条件をすべてクリアし、なおかつ、値段的にも手が出せる範囲のものとして購入を決めたのが、フィスラー(Fissler)の深型フライパン「カントリー」!!
フィスラーのカントリー
フィスラーはドイツの調理器具メーカー。名前だけは聞いたことがありましたが、製品を買うのは初めてです。
↑フィスラーロゴの入った赤い段ボール。
↑フタを開けると、フライパンがお目見え!
↑段ボールから取り出しました。
↑フライパンを覆っていた厚紙を取り外すと、ついに本体が姿を現した!!
サイズ・製造国
こちらのフライパン、サイズ等は以下の通り。
内径:28cm
底面からフチまでの高さ:6.5cm
容量:3.6L
質量:1.5kg
ガス・電磁調理器・ハロゲンヒーター対応
↑PFOA(有害物質)フリー(不使用)!!
↑製造国はドイツ。
安全なフッ素樹脂塗装:プロテクタル・コーティング
↑肝心のフッ素樹脂加工ですが、
ドイツの最高権威「test社」が実施したコーティング耐久実験でナンバー1の評価を獲得したフィスラーの表面加工「プロテクタル・コーティング」(*1)
が施されています。
ナノレベルの微粒子を複合的に組み合わせる近年注目のナノテクノロジーをいち早く実用化することで、コーティング全体を著しく高密度・高硬度化。
食材が付着しにくく、錆びず、高熱にも剥がれにくい圧倒的耐久性を実現しています。(*2)
とのことで、耐久性には期待が持てそう!(参考・引用:*1*2フィスラー商品紹介ページ)
(画像出典:フィスラーフライパン「カントリー」取扱説明書)↑その「プロテクタル・コーティング」は、このような五層構造になっています。
底厚三層カプセル構造
↑底面は、アルミ合金素材をステンレスで挟んだ「底厚三層カプセル構造」(クックスター・サーミックベース)。
これにより、食材にムラなく効率良く熱を伝えられ、保温性も抜群(*3)になるのだそう。
また、
ステンレスとアルミニウムのそれぞれの熱膨張率の違いを考え、高い平坦度が要求される電磁調理器などで加熱使用された時に、なべ底が平坦になるよう計算して設計されています。(*4)
とのことで、気配りが行き届いています。
(参考・引用:*3Fisslerカントリー深型フライパン、*4取扱説明書)持ち手の特長
↑持ち手にも、利用者のことを考えた以下のような工夫が施されています。
①…人間工学に基づいた握りやすいアーチ形状。濡れた手でも滑りにくい素材使用。
②…ガスなどの直火から持ち手を守る(フレームガード)。
③…滑り止め・熱よけのフィンガープロテクト。
↑この中でも私は特に②の「直火から持ち手を守るフレームガード」に感心しました。
うちはガス火ではないので直接は関係しませんが、もしガス火を利用する立場であれば、持ち手の根元がプラスチックだと火に炙られて溶けることがあるかもしれず、そういう心配なく使えるというのはありがたいなと思います。
目盛りつき
↑フライパンの内側には目盛りつき! 調理のときに便利そうです。
使いやすい
届いたその日から早速使い始めたこのフライパン。
二週間ほど毎日使っているのですが、一言でいうとすごく気に入っています!!
↑オムライス(の薄焼き卵)も、こんなに綺麗に滑らかに焼けました。
↑オムライスを作ったあとのフライパン。当然のことながら一切の焦げ付きなし。
↑「レンコンのきんぴら」のような水気の無い炒め物も、全然焦げなくてストレスフリー!!
熱がじっくり伝わる感じ
「底厚三層カプセル構造」というのが本当に効いている感じで、火をつけると、底の厚さのせいかフライパンが温まるまで少し時間がかかるのですが、その分、全体が均一に熱くなって、保温性も高く、食材にじっくり火が通るのです。
すると、たとえば「レンコンのきんぴら」だったら、レンコンがほくほくに仕上がる。
↑「黒はんぺんの炒め物(レシピはこちら)」も、はんぺんがふっくら。
油が少なくて済む
フッ素樹脂加工「プロテクタル・コーティング」の威力も素晴らしく、すべっすべで油を多くひかなくても焦げ付かないので、使う油の量が減りました。
それまでは、焦げ付きを防ぐために油をガンガンひいていたので、そこを削減できるようになったことが嬉しいです。油もけっこう高価ですからね。体のためにもあまり摂りたくないし。
深型なのが良い
あと、深型なのも良いですね。
うちでは、かなりの量の野菜を炒めたりするので、そのときに食材があふれません!
良いフライパン
↑使っていて、「良いフライパンだなあ」と思える一品です。
価格は1万4千円ほどと、フライパンとしてはかなり高額でしたが、その価格に見合った良質さを感じます。
ドイツらしい、しっかりとした製品です。
今までひどく剥げ剥げのフライパンを使っていたので、あまりの快適さにルンルンです。
あとはこれがどのくらい長持ちするか……ということですが、ティファールのものを五年使ったので、これも、五年はもってほしいなあと思っています。
どんな風に経年変化してくるか、観察しながら愛用していきたいと思います!