先日、「ホームベーカリーで食パンを上手に美味しく焼く三つのコツ【応用編】」という記事を書きました。↓
↑この記事で書いた「三つのコツ」を見極めるため、約二ヶ月にわたり、20回近く食パンを焼いて実験を重ねたのですが、その実験中、条件を揃えるためにずっと同じ強力粉とドライイーストを使っていました。↓
↑それがこちら。江別製粉の強力粉(道産小麦100%)と、サフのインスタントドライイースト。
久々に「ゆめちから」と「とかち野酵母」
その実験もようやく一段落して、記事としてまとめて掲載もできたので、久々に、実験中は使えなかった強力粉とドライイーストを使って食パンを焼くことにしました。
↑それがこちら! 昨年の秋に購入した超強力粉「ゆめちから」(使い残し)と、「とかち野酵母」。
そうして、何の疑いもなく、いつも通り食パンを焼いてみたところ……。
大失敗
↑…………えっ???
焼き上がりの合図でホームベーカリーのフタを開けてびっくりです。
何なんですか?? これ。全然膨らんでいない。しかもなんだかやけに白っぽいし。
↑成功時と比べるとこのありさま。
何?? なんで?? どうしてこうなった??
切ってみたところ、なんとかパンの体裁は保っていて、最低限のふわふわ感もあり、ギリギリ食べられましたが、ここ最近はずーっと上手くパンが焼けていただけにショックだったし、謎が渦巻く。
すごく、発酵がうまくいっていない感じは受けた。
原因究明して、同じ失敗は防ぎたい!
考えられる原因
考えられる原因は二つ。
強力粉が古い?
まず、強力粉(ゆめちから)が古かったこと(賞味期限まで残り十日)。
一応賞味期限内なのだから大丈夫だろうと思っていたのですが、開封済みだったし、強力粉としての性能が落ちていてもおかしくない。
そこで調べてみたところ、強力粉は、古くなるとグルテンがうまく形成されなくなってパンが膨らまなくなる(*1)とのことで、ああ、やっぱりそうなのかあ……という感じ。(参考:*1Yahoo!知恵袋)
賞味期限前でも、「残り十日」レベルの強力粉はパンには使わない方が良いのかもしれない。
ドライイーストの発酵力の差
もう一つ考えられる原因はドライイースト(とかち野酵母)の発酵力が強くないかもしれないということ。
以前、「とかち野酵母」でパンを焼く実験をしてみたときは、サフ(いつも使っているドライイースト)と比べてもさほど遜色なく焼ける印象だったのですが、どちらかというとおとなしめというか、焼いたパンから漂うイーストの香りも弱かったですし、やはりサフよりは少し発酵力が穏やかなのかなという感触も得ていました。
実験で確かめる
というわけで、今回パンがまったく膨らまなかった理由として、
強力粉が古かったから
とかち野酵母の発酵力が穏やかだから
という二点が浮上したわけですが、これが本当にそうなのか??
という実験をして確かめることにしました。
それで焼き上がったのがこちら!↓
↑う~ん!!
成功時(新しい強力粉を使っている)に比べると膨らんでいない
けれど、
失敗時(とかち野酵母使用)よりは膨らんだ。
つまり
強力粉が古いと膨らみが悪い
サフドライイーストの方が発酵力が強い
ということが、やはり言えるのだと思います。
焼き上がりの様子をまとめるとこんな感じ。↓
今後への教訓
今回の失敗を通して、学んだことは多かったです。
強力粉について
「ゆめちから」といえば、タンパク質含有量の高い超強力粉で、新鮮なものを使えばよく膨らむのに、その「ゆめちから」の力をもってしても、古くなってしまえば膨らみが悪くなってしまうのですね。
強力粉は、賞味期限間近のものは、パン作りには使わない(膨らまないから)。
そう、肝に銘じました。
(というより、賞味期限が近づく前に、購入したらさっさと使い切らなければいけませんね。「ゆめちから」はわざわざ取り寄せないと入手できないので、もったいなくてチビチビ使っていた結果、「賞味期限が迫っているのにけっこう残っている」状態が発生してしまいました。
今後は、もったいながってないで、強力粉を一つ開封したらそれを一気に使い切りたいと思います。)
ドライイーストについて
また、ドライイーストについても、新鮮な強力粉でパンを焼いたときには気づかなかったのですが、古い強力粉でパンを焼いてみて初めてその発酵力の差がわかりました。
「とかち野酵母」は、発酵力があまり強くないので、新鮮な強力粉でパンを作るときにだけ使うようにする。
というのを今後の方針にしようと思います。