愛用しているお椀の漆が、長年の使用によりところどころ剥げてきてしまいました。
↑縁、底、側面に、黒い地の色が露出しています。
これでも通常使う分には問題ないのですが、この器に料理を盛ってレシピ写真を撮影するときに剥げが気になるようになったので、撮影用小物として新しいお椀を買うことにしました。
合鹿椀
↑こちら。越前塗り合鹿椀。
・大きめでたっぷりしていること。
・塗りがしっかりしていて長持ちしそうなこと。
・全体的な色やデザインが、元々持っているお椀と似ていること。
の三点を重視して選びました。
それにしてもお椀というのは、値段が本当にピンキリなのです。数百円のものから、一万円を超えるものまで。
大ぶりで、国産の木を使い、名のある人が作ったお椀は高額になる傾向があるようでした。
今回買ったお椀は、9800円(送料込み)。値がかなり張る部類のため、一週間迷いましたが、大きさがベストだったことと、長く使うことを考えて決断しました。
分厚い
↑縁の厚みが5mmもあり、しっかりしているのが特徴。お椀ウラの縁まで分厚いです。(今まで使っていたお椀は厚さ2mm。)
さて。こうして手に入れた立派なお椀。このピカピカさを保つために撮影の機会が訪れるまでは使わずにいるつもりだったのですが。
せっかく奮発したのに、使わないでいるなんて逆にもったいなくない? 食器なんて、使ってナンボじゃない?
という思いが徐々に強くなってきて、傷つけないようおそるおそるながら、日常使いをするようになりました。
↑「みたらしあやめだんご」(レシピはこちら)を盛りつけたところ。やっぱり、剥げていないお椀は、見た目がせいせいしていて良いですね!
熱くない
実際に使ってみて、このお椀が分厚いことの意義がわかりました。厚みがあると、熱いものを入れたときに、持っても熱くないんですよね!
木のお椀は一般的に熱さが伝わりにくいですが、それでも今までは、熱々の汁物を入れるとお椀の側面が熱くなり、触れる部分が限られていました。
けれど今回買ったお椀は、熱々のものを入れても、お椀の側面はほんのり温かい程度。手で包み込むように持つことができます。
買った当初は「ここまで分厚くなくてもいいんじゃないかな~」と思っていたのですが、厚みのあるお椀というのも良いものですね。
漆が剥げないように大事に扱って、値段の元を取れるくらい(笑)長く使っていきたいです。
追記:五年経ってもピカピカ
【2017年追記】:上記、2012年に購入した「合鹿椀」。
味噌汁を飲むのにほぼ毎日使って五年半経過しましたが、今も新品のようにピカピカです!↓
↑他の食器とガチャガチャさせないよう気をつけてはいますが、そこまで神経質に扱っているわけではなく、食後はお椀の中に水を張って数時間放置し、食器用スポンジを使ってお湯洗いしています(その後は水切り棚に置いて自然乾燥)。
↑そんな感じの使い方でも、ここまで品質を保つとは、やはり質の良いお椀は違うなと思います!
買った当時とほぼ変わらない姿なので、今回、記事を読み直して「あれ、もう五年も使ったっけ?」と驚きました。
この調子でいくとあとプラス五年は余裕そうです。のちのち、また追記していきたいと思います。